| 「数奇」。その言葉がよく似合う作品です。もともと、クラウス・シュルツに聴かせるために、いわゆる一発取り(!)で1981年に作成され、3年後にリリース。「ドラマ性が無い」「単調」と言われ、リリース当時はまったく売れず、恐ろしく安い値段でたたき売りされ、それがどういうわけか90年代に入ってテクノ方面で評価されだし、あっという間に伝説の名盤。
曲名だけ見ると9曲入っているかのようですが、実際には59:35ノンストップの1曲です。内容はというと、微妙に変化していくシーケンサーリズムの上を、ギターが漂っていくといった具合。確かに単調、確かにドラマ性は無い。でも、格別の気持ちよさがあって、ここがテクノ陣営に評価された点なのでしょう。
なお、“E2-E4”というシンプルな題名はスターウォーズの“R2-D2”とコンピュータ言語のシンプルな表現方法、そしてチェスのコマの動きについての表現方法に基づいているとのこと。僕は各題名から「静かな緊張」から始まって「引き分け」に終わる“E2”と“E4”というコンピュータプログラム同士のチェスの試合を描いているんだと思っていたのですが......。また、83年にはこの曲をバックにしたグラフィック作品をマニュエル本人が作成しており、2000年にはオーケストラによる演奏がされているとのことですが、双方ともに見たことも聞いたこともありません。特に後者について何か情報をお持ちの方は掲示板に書き込みなどをいただけると幸いです。 |