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2007年2月11日
Primare I21

iQ7を購入した後、PM4400、HA-1Aなどでならしてみたのだが、どうも納得が行かなかった。前者はならせて入るのだが、なんとなく面白みに欠けていた。後者は声の艶っぽさは格別だったが、低音がどうにも不足していた。
HA-1Aはプリアンプとしても利用できるので、パワーアンプを導入するという手もあったのだが、納得できるだろうパワーアンプと考えると、どうしても高価になってしまう。そこで、プリメインアンプを新規で購入することにした。いくつか候補はあった。購入検討時、メモをこのブログにも記載したのだが、再度掲載してみよう。
■Marantz PM-17SA ver.2
プレイヤーと対になるし、価格もこなれている。プリアウト、トーンコントロール、パワーインありで決まりかと思ったが、店頭で聴く限り、線が細すぎる。自宅では違うのかもしれないが、あまり魅力を感じなかった。■ONKYO A-977
トーンコントロール、パワーインあり。デジタルアンプということでちょっと構えてしまったが、音には違和感はなかった。わるくない。いや、むしろいいと思うが、なにか一歩足りない気がする。■ONKYO A-1VL
プリアウト、パワーインあり。音のリアリティとしてはA-977より上かなと思ったが、ときにそれが鼻につく。もう少しふくよかさが欲しいかも。■LUXMAN L505
プリアウト、トーンコントロール、パワーインあり。店員さんに感想を聞かれて思わず「ぐっと音楽的になりましたね」などと分かったようなことを口走る。いままでの機種とくらべると1段上な感じ。なんとなく真空管を思わせる情感のある音。■Accuphase E-213
トーンコントロール、パワーインあり。線は細いものの、痩せているとは感じさせず上品で、優等生という感じ。音の透明感、見通しの良さは随一で、弦やピアノについては流石の一言。これならクラシックを分離感良く聴くには今回聴いた中で最良だろうと思う。でも、もう少しじゃじゃ馬な所があってもいいかとも思ったりする。
事前の机上調査では、A-977を検討していたのだが、この時点の試聴ではL505が最有力候補となった。ちなみにI21については以下の様に書いている。
プリアウトあり。北欧産というイメージに引きずられたのかもしれないが、優しいかったり、弾みがあったりする音の背後に冷気というべきか、ひんやりとしたものというか、言葉にしづらいものがあるような気がした。決して冷徹というわけでなく、心地よい冷ややかさ。こういうところが日本のアンプとの違いか?
その他にも、いろいろと国産機をメーンに聴いてみたのだが、どうにもI21の「ひんやりとしたもの」が耳の残った。そして、結局その感覚を信じて購入に至った。この感覚は湿度感と言われるものと近い気がする。真空管アンプでいわれる、暖かみのある湿度感とは、肌触りが違っているのだけど、共通している部分もある。「冷気」とかいてしまうと、一般的にいわれる「冷たい音」「機械的な音」というイメージを持たれてしまうと思うのだが、それらが「乾いた音」なのに対し、I21の音には湿り気がある。もちろん、音としては、この感覚だけがあるわけではない。刺さる部分のない滑らかな高音、鮮やかさのある中域、意外と腰の座った低音など、取り上げるべきところは他にもある。しかし、最大の特徴はそれらの裏側にある、ひんやりとした湿度感であると思う。
以上、まったくもって抽象的な表現しかできない自分が嫌になるが、音については、このようにしか評せない。
音楽のジャンル的には特別不得意というものは感じられず、録音年代についても同様である。アンプ自身のカラーに染めてしまう程ではないが、耳障りにすることなく聴かせてくれる。特に不得手がないという点は、逆にいえば特筆するものがないということにもなりかねず、この点で人によっては「物足りない」と評価することもあると思う。得意分野をあげろといわれれば、強いていえば、クラシックということになるだろうか。このアンプを使用し始めてから、クラシックのCDを購入する機会が増えたのは偶然ではないと思っている。
数値的には出力が8Ωで75W。能率90dBのiQ7には、十分過ぎるといえる数値で、HA-1A使用時に感じられた低音の不足が、嘘のように解決した。大きさは幅43cm、高さ10cm、奥行き38.5cmとスリム。重量は13.5kgとあるが、実際持ってみると、それ以上にずしりと重い様に感じる。この重さは国産メーカー機のように中身がぎっしり詰まっているからというわけではなく、電源部と剛性感の高いフロントパネル、シャーシによっている。アンプ部はかなり小さく(メーカーサイトに写真があるので参照して欲しい)、これでこれだけの音を作り出しているということが不思議にすら思えるほど。なので、中身が詰まっていなければ良い音であるわけがないと仰る方にはお薦めできない。
外見についてはシンプルそのもの。全面には音量レベル(もしくは左右のバランスを示す数値)と現在の入力元を表示するインジケータ、ボリューム、入力元の切り換えボタン、スタンバイスイッチ、深く彫り込まれたロゴしかない。背面にはRCAの入力と、テープアウト、プリ出力、そしてスピーカー出力が並ぶ。RCAのコネクタについては縦に並ぶRとLが狭めで、太い接続部分をもつケーブルは使用できない。スピーカー出力部分も標準的なケーブルを使用することが前提につくられているように思える。この点でも、物量主義の方には薦められない。
価格帯も海外のアンプとしては、安い方だと思う。外観、音ともに日本製のアンプにはない感覚があるので、10万円台後半のアンプの購入を検討している人には、一度、試聴して欲しく思う。
最後に初期導入時に、片方のスピーカー出力においてノイズが発生するというトラブルがあったことは明記しておく。また、他のユーザの方からもトラブルについて報告をもらったことがある。何かしら弱い部分があるのかもしれないが、私の場合は、一度修理に出して以降は、なにもトラブルに見舞われておらず、単に偶然が重なっただけということかもしれない。また、修理の際の代理店の対応が良かったことも、記載しておく。
投稿者 黒川鍵司 : 2007年2月11日 19:55
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コメント
実に冷静な評価、恐れ入ります。
私の場合、予算・見た目・メーカ特有の音だしあたりで絞り込んで、試聴できるならして、後は脊髄反射で購入する性質なので、見習わないといけません。
で、改めて現用のAMPのインプレを書かれているというのは、時期導入機種選考のための言い訳なのでしょうか?(笑
投稿者 rx78 : 2007年2月11日 23:49
メタリックな外見、さらに北欧生まれというイメージからクールな音を想像すると、意外なほど熱い音を聞かせるアンプですよね。
入門機で選ぶには高く、かといってハイエンドユーザーから見ると安いという微妙な価格帯のため、人気がいまひとつなのは残念な限りです。
ノアのサイトではまだ載っていない新パワーアンプA32を聞いてみたいっす。
投稿者 エロ男爵 : 2007年2月12日 00:16
>rx78さん
自分が気に入っているところを書いただけというようなレビューなきがしています......。好きなのでしょうがないとは思うのですけど、もうちょっと突き放して書きければよかったなぁ。
次の機器選考というのは全然頭にありませんでした。たしかに今もいろいろな機材は聴いてるんですが、I21で感じたような、ひっかかりを感じるものがないんですよ。上位機種でも感じないので、21だけの何かがある様に思います。もし、導入するとしたらパワーアンプの導入なんでしょうが、それで今の音のアップグレードになるとは思えないんですよ。
>エロ男爵さん
単なるクール、冷静という音ではないんですよね。ブラスなんかはスッパンと決めてくれるし、声の艶も見せてくれるし。でも、それ「だけ」のアンプではなくて、なにか、心地よいひんやりしたものがあると言うか、う〜ん、何かがあると感じるんですが、表現する方法がなくて苛立ちますね。
今、入門機と言うと3万から6万というところでしょうか。ハイエンドは......想像もつきませんが(笑)。定価4、5万程度のアンプからのステップアップには良いと思うのですが、上記の「何か」が気に入らないとスルーされちゃうアンプでしょうね。
投稿者 黒川鍵司 : 2007年2月12日 00:33
でっかいトロイダル・・・・(*´д`*)ハァハァ
引っかかってしまう何かに引っ張られるのは仕方ないかと。
女性についても・・・d( ̄  ̄;)☆\(ーー
投稿者 rabbitmoon : 2007年2月12日 11:39
見た目よりも音にパワフルさが感じられるのは、この電源部のおかげなんだろうなぁと思います。女性は......どうでしょうね(とごまかしておく)。
あ、書き忘れたことがあるので、ここに記載しておきます。
■リモコンが安っぽいです。
価格と本体のスタイルから考えても、もうちょっとどうにかした方が良いと思います。
■SA-17S1のリモコンと干渉します。
このアンプ用リモコンはプライマーのCDプレイヤーなどとも共通なのですが、このリモコンでSA-17S1側の再生、逆送り、早送り、停止が操作できてしまいます。これは便利なのですが、逆にSA-17S1のリモコンで「1」を押すとアンプがスタンバイモードになり、「2」を押すと復帰します。というわけで、うちではSA-17S1の「1」「2」キーが押せない状況です。
投稿者 黒川鍵司 : 2007年2月12日 15:43
ウチのCD5001とも干渉します。マランツとはリモコンがぶつかっちゃうみたいですね。
黒川さんが比較試聴したもの以外で
同価格帯の
オーディオアナログ PUCCINI SETTANTA
ユニゾンリサーチ UNICO P
などとも比べたのですが、
低域の押しの強さがありますので
ロック・ジャズがメインのユーザーにも
おススメのアンプだと思われます。
(というか、私クラのCD1枚しか持っていません…)
投稿者 エロ男爵 : 2007年2月13日 00:44
まあ、コントロールできるレベルの干渉だから良いと言えば良いんですけども、困る人もいるでしょうね。リモコン自体の安っぽさはアマダナあたりの学習リモコンででもカバーしようかと思っています。
低音がしっかりしているという意見には賛成です。クラシックでも、大太鼓のズシンとくる感じをうまく出してくれますし。苦手分野があるとしたら何だろうなぁ。ヒップホップとかでしょうかねぇ。いや、私が聴かない分野なので、似合うのかどうかわからないってだけなんですけど。
投稿者 黒川鍵司 : 2007年2月13日 21:28
なんとなく検索に引っかかって発見しました。
ここで不評なリモコンですが本国サイトを見ると別売りで高級なものがあるようですね。
必要な人はそれを使ってくださいと言うことのようです。
投稿者 I30所有者 : 2007年2月22日 20:44
情報をありがとうございます。アクセサリーの所に載っているのですね。C32 REMOTEの方なら、満足できそうですね。でも干渉はさけられそうになりですね。
そうそう、実はI30ってまともに聴いたことがないのですが、I21に比較してどのような傾向でしょうか? お教えいただければ、幸いです。
投稿者 黒川鍵司 : 2007年2月22日 22:26
リモコンの干渉は上級機でも避けられないでしょうね。ただ、私もマランツのSA-1を使っているのですがそのモコンでI30は動作しません。マランツのリモコンの仕様が変わったのでしょうね。
I21とI30は聞き比べましたが基本的な傾向がI21と変わらないと思います。このときにはこのメーカーに一次在籍していたブラデリウスが作ったS101も同時に聞きました。やはりどこかに独特の不思議な雰囲気があるのですがI21で少しエコーがかかっていたような感じがなくなって歯切れが良くなります。このあたりはやはり駆動力と直結しているためでしょう。また、スピーカーからの音離れもよくなります。I21は左右空間がよくでるのですが、奥行き方向が深くなると言う感じです。
こうやって言うと大差がつくと言う感じですが実はそのようなことはなく、値段相応にオーディオ的なグレードは上がるのですが傾向は変わりなく、もともと国産と比べればお買い得感はありましたよ。このサイズのアンプとは通常ブックシェルフと組み合わせるでしょうし低音の押し出しがちょっと強いのは組み合わせで好結果を得られることが多いです。このあたり昔からのprimareの301Lなどと共通の雰囲気ですね。
なお、値段が上がる分ブラデリウスはさらに分解能、空間表現、実在感などが上がりますが、逆にprimareの持つやわらかい雰囲気はなくなるためI30にしました。
投稿者 I30所有者 : 2007年2月23日 16:47
補足です。
我が家では今REVOX C221Mk2とAcu-labのStella Melodyと組み合わせて使っています。適度に艶があって躍動感もあり、ボリュームを絞っても音痩せしないので夜静かに聴くのにもとても良いですよ。
また時々覗かせてくださいね。
投稿者 I30所有者 : 2007年2月23日 16:51
Stella Melodyは美しいスピーカーですよね。音は聴いたことがないのですが、お教えいただいた組み合わせでは、品位のある音が聴こえてくるのではないか、と思ったりしました。
そして、当方のわがままなお願いをきいていただきありがとうございました。I30は値段分の差別化は図れているという感じですね。XLRの入力がある点も、こだわる人にとっては嬉しいところだと思います。詳細なレビュー、本当にありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。
投稿者 黒川鍵司 : 2007年2月24日 22:20
こっちが本題だったのですが、noahさんにリモコンC32が輸入できるか聞いてみました。C32は驚きの価格4万5千円で販売してくださるそうです。ご参考までに。
投稿者 moonriver : 2007年5月23日 18:00
ほ、本当に驚きの価格ですね......。買うならアマダナのにします。
投稿者 黒川鍵司 : 2007年5月24日 20:28

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