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2008年9月15日

戯言

  • ルッツ・ウルブリッヒという人は、アシュラにおけるパトリック・ゴーティエだった、なんて書いても何も伝わりようがないだろうが、つまり、どうしても職人的な細密さに進んでしまいがちなマニュエルに、ポピュラーさを留めること、その軽やかさを保つことの重要さを印象づけた人物なのではないかと思う。

  • その人物の曲だからこそ、ニコのすさみ、荒れ果て、殺伐とした歌声は、するりと聴き手の耳に入り込んで、その荒涼とした風景を突きつけるだけの説得力を持っている。

  • ニコは、その時代というバターを切り取ったナイフみたいなものだ。ナイフは相手がバターであるが故に、その刃を馴染ませ、密着させた。時代はそれがバターであるが故にナイフによって、その滑らかな切り口、断面を露にした。

  • そして、その断面とは、ブライアン・ジョーンズであり、ボブ・ディランであり、アンディー・ウォーホールであり、ルー・リード、ジョン・ケイル、ジム・モリソン、ジミー・ペイジ、ケヴィン・エアーズであり、フィリップ・ガレル、アラン・ドロンであり、ルッツ・ウルブリッヒだった。

投稿者 黒川鍵司 : 2008年9月15日 00:37

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