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2008年9月21日
さもえどさんのご自宅のシステムを聴かせていただきました。
以前、当方のシステムをご試聴いただいた際に、ぜひ、さもえどさんのシステムをお聴かせいただきたいとお願いしていたのですが、やっと機会があり、聴かせていただくことができました。
まずはシステム構成です。
ユニバーサルプレーヤ: ESOTERIC DV-50S
プリアンプ:Mark Levinson ML-12A
パワーアンプ: Threshold STASIS-2
スーパーツィーター:ムラタ ES105
スピーカー:Celestion SL700
サブウーハーCelestion SYSTEM6000
また、電源系の機器として、アイソレーション電源であるハルモニア IPS-100、Assistance Design AIT-2000Rをご使用されており、構成としてはかなり複雑(詳細はさもえどさんが作成された構成図をご覧ください)で、特にスピーカー周りについては、サブウーハーとスーパーツィーターの追加によって、ブックシェルフというよりは、中サイズのフロア型に近いシルエットとなっています。
さて、試聴です。リスニング位置は小上がりになっています。そこに椅子に座るようにして、システムに向かわせていただくと、テレビ、ソフトなどをおさめた中央の少し濃いめの色のラック、意外と内側に向けられたスピーカー群という位置関係が、あのJBLのパラゴン、メトロゴンを思い出させました。「家庭」に馴染むオーディオの姿はこのようになるのかもしれないなぁと思わせられました。
音楽を聴いてみると、やはり、パラゴンなどと同様に音が拡散する傾向を感じました。しかし、定位感が全く失われるということはなく、曖昧ではなく、かつ厳密すぎず、嫌みなく聴きやすいものとなっています。音色そのものにも優しさがあり、使用されているアンプの外観の無骨さから受けるパワーで押し切るような鳴り方ではありません。また、同様に無骨に感じるサブウーハーも低域をゴリ押しするような音は出さず、広がりを作り出す低音となっています。
このウーハーについては疑問がありました。SL-700とのクロスオーバーが20Hzと恐ろしく低いのです。なので、試しに切っていただくと、音の実在感、広がりが消えてしまいます。恐らく、20Hzとはなっていますが、それほど鋭くカットされている訳ではなく、かなり上まで伸びているのではないか思います。そういったことも含めて、このウーハーを使いこなすのは、かなり難しいのではないかと感じました。
そのようなウーハーが別にあっても、SL-700の密閉型として性格はところどころに聴き取れます。一番わかりやすいのは、ジャズのベースラインが容易に追えることでしょう。これをバスレフ、特にリアバスレフ型のスピ−カーだと難しくなります。
前述のとおり、スピーカーの間には大型のラックがあり、その上、液晶テレビまでおさめられています。このような配置だと、奥行きがなくなるのが普通なのですが、さもえどさんのシステムでは、そのようなことが起きていませんでした。もしかして、ラック後ろになにかされてらっしゃるのでは? と質問させていただくと、吸音材を貼ってらっしゃるとのことでした。この見えない部分への気配りは確実に効果を上げていると感じました。また、再生される音楽によっては、音が聴き手の背中側に回り込むような感覚を受けました。これは、リスニングポイント上部に吹き抜けの空間があるからかもしれません。このような環境のおかげだと思うのですが、ホールトーンの表現は巧みで、高域の消え行く感覚も美しく、古楽器もよいし、全体のスケール感も適切です。美音と言える再生だと思います。
しかし、この美音が甘みに達し切らない部分を感じもします。音程の真ん中より幾分上のあたりに、なにか曇りのようなものが感じられるのです。特にそれが顕著なのがサックスやシンバルの音で、鮮鋭さが足りなく感じられ、音が丸みを帯びてしまいます。スクウェアなイメージの打ち込み曲も丸くなりがちです。これが良い方向に作用したときには、体温のある音となる訳で、この曇りを除くべきか、残すべきかはかなり悩ましい所かと思います。
などと小難しいことを延々と書いてきましたが、一言で表現しろといわれるならば「家庭的な愛情と良心を感じる音」です。こういう音を聴きながら育ったら、僕なんかとは違って、正義感の強い、素直な子になるんじゃないかなぁと思ったりしました。
でも、そんなことよりなによりも、私のシステムでは単なるスレンダーになってしまうダイアナ・クラールやノラ・ジョーンズが、それぞれに適切なグラマラスさを備えるのがうらやましゅうございました。また、試聴途中でふらりと飼い猫さんがいらしたこともうらやましかったです。猫とオーディオの両立。いつかは目指したいと思いました。
試聴の後は、大阪にてオフ会を開催していただきました。いろいろな方にお会いできて嬉しかったのですが、当方、緊張していて飲み過ぎてしまい、一次会にて失礼させていただきました。せっかくお会いできたのに、満足にコミュニケートできず、申し訳ありませんでした。
オフ会に参加された方々、そしてさもえどさん本当にありがとうございました。次回、また機会があればよろしくお願いいたします。
投稿者 黒川鍵司 : 2008年9月21日 11:44
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