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2011年12月30日

今年聞いたアルバム選

 年末である。というわけで、今年聞いたアルバムの個人的ベストを4枚あげてみる。あくまで、私が今年初めて聞いたであって、発表年が今年ではないことを断っておく。

  • 戸川純/玉姫様
    磨りガラスの向こうに植物化した男性を、少女という幼虫のままでいることを、それぞれに夢想する思春期を過ぎてしまった女性のための音楽、とでも言えばいいのだろうか。音階や拍子を意図的に外した歌唱、擬古的な演奏という形態は、その手の層を対象にした音楽に引き継がれている。つまり、その手の音楽の原型であり、これを超えられない閉塞を、すでにその音楽の中に宿している。

  • Loreena McKennitt/Mask & Mirror
    トータルな流れと世界観が感じられ、アルバムとして聞くことに意味があると実感させられる。それぞれの楽曲に鳥肌が立つ瞬間も、甘美さにはっとする瞬間も、息を吐いて安らぐ瞬間もある。難を言うとすれば、声の細さか。ここにレナーテ・クナウプのような土俗性があれば、さらに評価は高かったはず。予断だが、このアルバムのジャケットと彼女の声を聞いていると、どうしても、ミレイの「オフィーリア」を思い出す。

  • ラ・レヴェルディ/ほんとうのカルミナ・ブラーナ~中世写本「ブラヌス歌集」,その聖なる風刺性~
    カルミナ・ブラーナといえば、オルフのそれを思い出すのが普通だが、この元となった歌集には、音楽が付随していない。それでは、元来どのように歌われていたのか? という疑問に回答を出すべく研究の末に作られた「擬中世音楽」。しかし、さすがというか、その「擬」の部分を感じぬままに、激しい情感の波にさらされるというものに仕上がっている。

  • Jannick Top/Infernal Machina
    本年1月に購入したにもかかわらず、現在まで本年最高のアルバムの位置にある。天上と漆黒の饗宴。重火器の駆動音の如き音塊。スイングや、縦ノリなどというものとは、まったく無縁にひたすら全てを薙ぎ倒して直進するリズム。その上、再生機器の低域再生能力にまで挑みかかるという攻撃性。ここまでのアルバムにはそうはお目にかかれない。

投稿者 黒川鍵司 : 09:43 | コメント (4) | トラックバック

2011年1月 5日

CD短評

 前回は11月なので2ヶ月ぶりだが、別に何というわけじゃないので、とっとと書く。

Palma Habanera
ジプシージャズヴァイオリンというのがユニークだし、楽曲のノリも良い。録音が優秀ということが盛んに言われている。確かに明瞭だし、細大漏らさぬ音となっているが、どうも音が近すぎて空気感のようなものない。「録音による世界観の構築」に至ってほしいと贅沢が云いたくなってしまうのが欠点か。

さげまんのタンゴ
曲名がアレだが、歌詞はさらにアレ。そして、ライブはもっとアレ。しかし、曲の構成、音の選び方には鋭さを感じるし、アレと表現した歌詞のエンターテイメント性も高い。Cocco、相川七瀬、松田聖子などに楽曲を提供というのも頷ける出来。年末に伺ったライブでのグランドピアノの演奏には、キース・ジャレットを思い出させる透明感があったことも記述しておく。

カルナシャリア
デメトリオ・ストラトス参加という点が取り沙汰されがちだが、アレアやマウロ・パガーニのファーストの緊張感を期待すると肩透かしを食らう。このアルバムに求めるべきは、一種のチルアウトだと思う。本末転倒とわかっていて書くが3曲目、5曲目はStereolabを思わせる浮遊感と弾力性を有している。

Prog Family
新生オザンナといえばいいのだろうか? 昨年の来日公演を楽しめた人なら素直に受け入れられるアルバムだが、往年の土俗性を求める人には単なるポップと感じられるかもしれない。オリジナルメンバーはボーカルのリノ・ヴァイレッティしかいないわけだが、その伸びやかカンツォニエーレっぷりを聴くだけで「オザンナだ」と納得できるのだから不思議。ライブがパフォーマンス、演奏、音量ともにバランスよく素晴らしかったことも付け加えておく。

呪われし機械
2008年にリリースされていたというのだが、まったく知らなかった。冒頭のピアノとチェロの美しさは天上的。それだけにその後の、血の涙を流すような漆黒がとてつもない。恐ろしく複雑というわけではないのだが、ヤニック・トップという人物は誰でも思いつくフレーズを重火器の、もしくは兵器の駆動音に変えてしまう能力を持っているようだ。ヴァンデール、つまりマグマが変拍子ではあれど、その根底にジャズのスイングを持っていたのに対し、トップのリズムは全てのなぎ倒して、ただひたすら、ぐいぐいと前に進む。低音の表現が凄まじく、ライナノーツで宮本重敏氏が述べているとおり、どんなに良質なものを使用したとしても、ヘッドホンでの再生には限界がある。それどころかスピーカーであっても、ある程度以上の低音再生能力がなければ、全体像がつかめない。このアルバム、元旦に聴いたわけだが、本年聴いたアルバムの5選には必ず入ると断言できる。

投稿者 黒川鍵司 : 21:52 | コメント (0) | トラックバック

2010年11月 3日

CD短評

久しぶりだが、言い訳なしでとっとと書く。

レッド・ツェッペリンIV
いうまでもなく、既にCDで持っているのだが、なんとなくアナログでも購入してみた。通常の日本版LPなのだが、その音の厚みと荒削りな迫力に驚いた。CDとアナログ、どちらがマスターの音に近いのかはわからないが、どちらがツェッペリンか? と問われたら迷うことなくアナログを推す。

プレス・カラー
中性的な児戯とでもいえそうな音楽性と伸びやかに歌う様は、キッチュと評されるだろうか? 発売は79年だが、むしろ80年代半ばを思わせる。性的観点のコケティッシュだとかボーイッシュだとかいうものから離れたところに立っているからこそ、逆説的に一部の人たちを性的に魅了しうる音楽。

ウディ・フラント・ケンクリアン
録音は1950年。もちろんモノラルだが、ウードのソロということで、その欠点をあまり感じない。それどころか、いったい誰が録音したんだ? と思わせるくらいの良録音。奏者の生徒の一人が録ったというのが、いったいどんな人物だったのだろうか。演奏も素晴らしく、細やかな爪弾きが、流麗に連なっていくなかに、さまざまな形の哀切さがにじみだしている。

76:14
ジャケット、曲名、そして音楽にいたるまで匿名性が徹底しており、肉体性が不在。それゆえクリーンで無機な白い広間を想起させるようなアンビエント・ミュージックとなっている。音の厚みが足りなく思える部分もあるが、これだけ心地よいのだから、そこをあげつらうのは野暮というものだろう。

Walls (Dig)
90年代の耽美性がマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの「ラヴレス」に集約されていたのだとしたら、2000年代の耽美性はこのアルバムに集約されていたのかもしれない。メロディを押しつけてこようとはせず、むしろビートが鋭い。にもかかわらず、美と情感を感じさせるのは見事。弱点としてはアルバムとしてのまとまりに欠けるところだが、むしろそれこそが2000年代的なのかもしれない。

Amateur Dramatics
以前聴いたカール・ラガーフェルドの選曲集「Les Musiques Que J'aime」で知ったアーティスト。リズムへのアプローチが面白いと思っていたら、もともとドラマーとのこと。ジャケットのとおり、可愛らしさやユーモアを感じさせたりするのだが、どこか人を食ったような、悪意を秘めているような気もしなくもなく、パスカル・コムラードと近いものを感じたりもする。

投稿者 黒川鍵司 : 12:46 | コメント (0) | トラックバック

2010年3月22日

歴史的なその瞬間に

 立ち会うことができたことに感謝。立ち会う機会を与えてくださった方に感謝。そして、アーティストに敬意を。
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投稿者 黒川鍵司 : 19:48 | コメント (0) | トラックバック

2010年2月 2日

Gianni Leoneからのメール

 イル・バレット・ディ・ブロンゾのリーダー、Gianni Leoneからメールが来ました。なんだろう? と見てみるとタイトルは「Osanna/Jackson/Leone in Japan and Corea (April 2010).」

 え? 来日??? それもオザンナと??? まじで??

 とクエッションマークだらけになりつつ、Webを手繰っていると確かに来日です。詳しくは下記のページをご覧ください。

http://clubcitta.co.jp/001/osanna/

 と見ていたら、Wishborn Ashもくるの???  CLUB CITTA'すげーなぁ。

投稿者 黒川鍵司 : 22:56 | コメント (0) | トラックバック

2009年8月 7日

昨夜は

 思い立ってふらりと、渋谷アップリンクファクトリーで行われた、日比谷カタン presents ライヴ&トークショー『対話の可能性』第5回[色っぽいキモノ ~纏って締めて、ほどける色気~]に伺いました。

 カタンさんの演奏を聴くのは1年ぶりでしたが、例によって、あの細い身体(今回は浴衣姿だったので、さらに細さが強調されておりました)のどこから、あのパワーが? という歌声とギターの演奏。生で聴く「逆抵牾参る」(「ウスロヴノスチ (USLOVNOSTI') 」収録)には圧倒されました。

 ライブ後のトークは井嶋ナギさんとの文字通りの対話形式。戦後の文化の断絶と、それ以降の「粋」の消滅というあたりには、自分が昔書いたことを思い出したりして。

 次回は10/1とのこと。平日なのが玉に瑕ですが、可能な限りうかがいたいと思います。

投稿者 黒川鍵司 : 20:18 | コメント (0) | トラックバック

2009年5月16日

先週の試聴会

 前述のとおり、先週「SACDで聴く『JAZZ On Borderline』 BY 山口孝」に参加させていただいた。これだけの時間をおいて、やっと感想が書けそうな気がしてきている。

 まず、外面的なことから書こう。

 使われた機材は以下のとおりだ。

プレイヤー:Mark Levinson No512
スピーカー:JBL K2 S9900
プリアンプ:Mark Levinson No326S
パワーアンプ:Mark Levinson No53

 次にセットリスト。

・Herbie Hancock「フューチャー・ショック」より、「Rockit」
・Weather Report「ヘヴィー・ウェザー」より、「Havana」
・Allan Holdworth「All Night Wrong」より、「Alphazallan」
・Steely Dan「ガウチョ」より、「Gaucho」
・The Gadd Gang「ライヴ・アット・ザ・ボトムライン」より、「My Girl~Them Changes」
・Deep Rumba「A CALM IN THE FIRE OF DANCES」より、「Cantar Maravilioso」
・Super Guitar Trio「ライヴ!」より、「地中海の舞踏」

 以上、すべてSACDが再生された。音量は、普通の試聴会ではありえないほどの大ボリューム。一般的にあれをやられると騒音と感じるものだが、そうならなかったのは厚木氏の力量というやつだろう。ただし、SACDというフォーマットのことを考えると、もう少し小さくして、微細な空気感を漂わせる方が良かったのかもしれない。

 曲目は確かに「On Borderline」、いや、私としては「On Edge」としたいところだ。一般的なJAZZを期待した人にはつらい試聴会ですらあったかもしれない。「Borderline」もしくは「Edge」であったからこそ、JAZZの輪郭が浮かび上がることにもなったのだが。

 さて、個人的なことを書こう。

 それは一言に尽きる。

 「私はJAZZの文脈の中にいない」

 大きくそれを感じたのはアラン・ホールズワースの曲でだ。山口氏は彼のストイシズムを語っていたが、私には「上手いが、どのようなジャンルでも同じようにしか弾かない」としか感じられなかった。スティーリー・ダンの完璧さは確かに凄いと感じたが、それゆえに入り込めない気がした。その他の楽曲に関しても、乗れはすれど、どこかで「違う」という齟齬感を味わっていた。例外的に私が違和感を持たなかったのは「Rockit」と「地中海の舞踏」だ。

 どこに差があるのかと考えると、この2曲はJAZZの側から、その他のジャンルへ向かうベクトルがあり、その他の曲は別のジャンルからJAZZに向かうベクトルにあったように思える。その境界線上でのベクトルの差が私の好みのを分けたのではないだろうか。

 つまるところ、私の嗜好性というのは、JAZZへは向かっていないのだと思う。CD棚のJAZZの枚数が増えないことが以前から気になっていたのだけれど、そういうことだったのかと思い至った試聴会だった。

投稿者 黒川鍵司 : 09:52 | コメント (2) | トラックバック

2008年9月16日

ミュージックバトン(なんと2度目)

 というわけで、2度目のバトンが回ってきました。前回が3年以上前なので、このバトン、かなり息が長いってことでありましょう。

Q.Total volume of music files on my computer (コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)
A.50.8GB(5314曲)

Q.Song playing right now (今聞いている曲)
A.The Mission/Wishing Well(アナログ45回転)。

Q.The last CD I bought(最後に買った CD)
A.Lutz Ulbrich/LUUL FEATURING NICO、GURU GURU/IN THE GURU LOUNGE

Q.Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me (よく聞く、または特別な思い入れのある 5 曲)
A.曲じゃなくてアルバムにさせてください。
・Manuel Göttsching/E2-E4
・Il Balletto di Bronzo/YS
・伊福部昭/伊福部昭 米寿記念演奏会
・Mick Karn/Dreams of Reason Produce Monsters
・Herbert/Scale

 あんまり変化ないですね(笑)。うぐぅ〜Pさん、これでよろしかったでしょうか。

投稿者 黒川鍵司 : 12:04 | コメント (2) | トラックバック

2008年9月 9日

お悔やみ

 ZNRやソロ活動で、一部ですが日本でも根強いファンを生み出していたエクトル・ザズーが亡くなったそうです。享年60歳とのこと。

French composer Hector Zazou dies

 坂本龍一やジョン・ケイル、デヴィッド・シルヴィアン、ビョーク、加藤登紀子といったとアーティストを自由な発想の元に組み合わせた数々の曲は、彼ならではのものでした。
 ご冥福をお祈りいたします。

投稿者 黒川鍵司 : 22:37 | コメント (0) | トラックバック

2008年8月 3日

何度目かのMUSICバトン

 ネット上の愛娘、マミっぺRXさんが「iPodやiTuneにアホほど曲入ってる人は是非やってくらはい」とおっしゃってましたので、勝手に指名されたと考えてやらせていただきます。ちなみにうちのiTuneには現在4596曲登録されています。

ルール

「貴方には今から「PC」または「MP3プレイヤー」などの機器で音楽をランダム再生していただきます!!そして貴方は、最初の曲から5曲目までを何も隠さず暴露しなければいけません。」だそうです。


■1曲目:Dancing With The Moonlight Knight/Genesis「セリング・イングランド・バイ・ザ・パウンド」より
→コメント:邦題「月影の騎士」ですな。ファンタジーかと思いきや、歌詞の内容はイギリスの経済問題だったりするという不思議な作品。最初聴いたときは、ドラマチックな演奏とゲイブリエルのボーカルが似合っていないように思ったのですが、今はこれしかないよなと思えるので不思議です。

■2曲目:壱越調調子/中村仁美「ひちりき萬華鏡」より
→コメント:えっと......まず、説明が必要ですよね。篳篥(ひちりき)は雅楽で使われる笛です。このアルバムでは結構自由に使われていて、オーボエ(だったかな?)と競演などもしているのですが、この曲は正統派の篳篥の独奏です。非常に色気のある音色ですよね。ちなみに、このアルバムは、ファイルウェブupyさんに教えていただいて、購入したものです。

■3曲目:Dort Ist Der Weg/Popol Vuh「最期の日、最期の夜」より
→コメント:ラストの一曲前で、このアルバムのハイライトみたいな曲ですな。レナーテ・クナウプの土着じみた雰囲気のあるボーカルと、ラストのダニエル・フィッヒェルシャーの教会の鐘を思わせるギターフレーズが印象的な曲です。

■4曲目:ALL HANDS TOGETHER/中島美嘉「YES」より
→コメント:いまどきの日本の女性ボーカルということで、購入してみたのですが、バラード調のものはよいと思いましたが、アップテンポなものはイマイチかなぁと。なんというか、ハイテンションな力強さみたいなものがないのですよ。なので、この曲もノリが悪い気がします。ファンの方ごめんなさい。

■5曲目:第6章「家畜」より/Ibrahim Canakkaleli, Fevzi Misir, Yusuf Gebzeli, Aziz Bahriyeli「偉大なるクルアーン ~イスラムの栄光」より
→コメント:えーっと......これも説明が必要ですね。イスタンブールで収録されたコーランの一部です。なんで、購入したのかというとアシュラというバンドの「Walkin' the Desert」というアルバムで、コーラン(というかアザーン)が効果的に使われていて、興味を持ったからです。私はイスラム教徒ではないので、ここに込められた意味などには無頓着に音楽的に聴いているというところなのですが、それでも文化の違いのようなもの、エキゾティズムを味あわせてくれます。


 ぜぇはぁぜぇはぁ.......以上です。思ったよりもコメントに苦戦しましたが、自分の音楽の幅を知れてよかったように思えます。マミっぺRXさん、ありがとうございました。

投稿者 黒川鍵司 : 22:25 | コメント (2) | トラックバック

2008年7月21日

CD短評

 今回は枚数少なめ。

つづれおり
ナチュラルでラフさを感じるのが普通なのかもしれないが、音の配置、音量ともに良く練り上げられている。「安心して聴ける」のは、この練り上げ故だ。こういうことに、比較的早期に気がつけるのは、オーディオにそれなりの投資を行っているからなのだろうが、逆にオーディオに投資しても得られるものは、この程度のことなのであり、音楽としての本質が根本からくつがえされるようなことはないと気がつかせてくれるアルバムでもあるといえる。

Trans Harmonic Nights
ジャケットから受ける印象のためか、両性具有的な感触がある。元タンジェリンドリームということで、あの重みのようなものを期待すると裏切られることになる。そのため、どうも世界的に不人気のようだが、この軽やかさと、時に冷たく、時に暖かいその感触を味わえれば、それで良いではないかと思える。

Slow Dance
こちらは元ジェネシス。いや、そんな肩書きは不要だろう。アルバム1枚で全2曲という構成から思い浮かぶのはマイク・オールドフィールドとクラウス・シュルツ。前者は、比較的主観的な積極性が高いが、それに対し、このアルバムには冷気が漂っている。その冷気は、波のように増減するが、終始、曲想に表れている。後者は、そのロマンティズムがナルシシズムに彩られ、半ば衒学的重厚さを持つのに対し、こちらは、夢想的で、木々の香りや、草花の肌触りを思い起こさせるような情感がある。この冷気と情感の合一は、デジタル楽器とアナログ楽器の比率、調和の妙の結果であると考えられる。

Second Edition
パンクのアイコンがシド・ヴィシャスになったのは、ジョニー・ロットン(ライドン)が形骸化したパンクを小馬鹿にしていたからではないかと思う。もちろん、サービス精神旺盛な彼は、PILになってからも「ゴッド・セイブ・ザ・クィーン」をライブで演奏していたようだけど。
このバンドでは形式こそパンクを気取ることはあれど、パンクが持っていた積極的な関わり方、つまり喧嘩をふっかけるような勢いはなりを潜め、初期スージー&バンシーズの「拒絶」と対になるような「無視」がぼんやりと全体をおおっている。確かにこれはニューウェーブたりえた音楽だろう。ジョニー・ロットンに音楽的才能があったとは思えないが、時代の空気を読む能力には冴えたものがあったのだと思わされる。それにして、セックス・ピストルズの幻をおってPILを聴いた人々はどう思ったのだろう? 裏切りと感じたのだろうか? それとも、新しい波として受け入れたのだろうか?

投稿者 黒川鍵司 : 12:24 | コメント (0) | トラックバック

2008年6月 9日

CD短評

Damenbesuch
ルッツ・ウルブリッヒのソロアルバム。全体に漂う肩の力の抜け具合と、確固たる音楽的構造に彼の音楽歴を感じさせられる。楽器はもちろん、ハスキーなボーカルも好印象。

Easter
近年の中島みゆきの元ネタはパティ・スミスだと言ったら、双方に失礼だろうか? ボーカリストとしての強度みたいなものは、確実にパティ・スミスの勝ち。ボーナストラックは無い方が、アルバムを通して聴いたときの満足度は高いように思える。

Falco 3
Rock Me Amadeusは、もちろん、あの時代の大ヒットなわけだけど、インダストリアルなリズムに絡みつくドイツ語と英語を織り交ぜたラップというのは、かなり特殊な存在。この、ある種の違和感がどうにも癖になる。

Bach: Matthew Passion [SACD]
私がよく聴くトン・コープマンのものに比べると、小編成という気がするが、小編成ゆえの親身さがある。女性、男性歌手ともに、これみよがしな技巧にはしっていないのも好印象。そして、録音は恐ろしく優秀。

Handel: Messiah (Dublin Version, 1742) [Hybrid SACD]
アナログ盤も発売されているが、うちで奏でられる自信がなかったので、こちらを購入。これも優秀な録音。煌びやかではないが、美しく、親しさがある。愛聴しうるし、SACDのリファレンス的なものにもなりえる。

Officium Defunctorum (Office Of The Dead)
上記、二つのCDを購入した際にオマケでいただいたのだが、これも恐ろしく録音が優秀。声がジャケットに使われたボッシュの絵のとおりの世界を描く。「楽器としての声」を思い知らされる1枚。

ララバイズ・トゥ・ヴァイオレイン:1982-1990 VOL.1
ララバイズ・トゥ・ヴァイオレイン:1993-1996 VOL.2
どちらもベスト版というよりも、ファンのためのアイテムと思える。コクトーツインズを始めて聴く人向けとは言えない。彼らの世界観みたいなものを味わうには、やはり、まずは通常のアルバムを購入すべきだろう。何を買えばよいかという質問に答えられるほど詳しくないので、こちらのサイトを参照ほしい。

Leichenschrei
研究室で作られた極めて純度の高い死臭。しかし、その後、この臭いはいたるところで、その模造品が使用され、今では半ばありふれたものとなっている。もちろん、この純度の高さの意味が消え去ったわけではないが。

投稿者 黒川鍵司 : 21:06 | コメント (0) | トラックバック

2008年5月14日

ジャンニ・レオーネから

 イル・バレット・ディ・ブロンゾのリーダー、ジャンニ・レオーネから、ライブDVD発売の告知メールが来ました。
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 日本で発売されるかどうかは、問い合わせ中です。

5月17日追記

 ジャンニ本人にメールを返信したところ、「日本でも購入できると思うよ、ブラックウィドウレコードにコンタクトしてみて!」とのこと。早速、ブラックウィドウレコードにメールすると以下のように回答いただきました。

Q.日本には配給されてますか?
A.マダダヨ!(本当にこういうテンションの文章)

Q.PAL形式のものしかありませんか?
A.これはPAL形式だよ!

Q.リージョンコードは?
A.フリーもしくは0だと思うよ。

 以上、ブラックウィドウレコードのマッシモさんからの回答でした。う〜ん、欲しいけどうちの環境では、PALだとPCでしか観られないのですよね。

 というわけで、PAL形式でも良いので、早めに入手したいという方はブラックウィドウレコードにコンタクトしてみてください。

投稿者 黒川鍵司 : 21:25 | コメント (0) | トラックバック

2008年5月10日

CD短評

 いつもどおり。さっさと行く。

YES
ボーカリストとして考えた場合、彼女はアタックの強い歌声とは言えないと思う。なので、このアルバムの後半に収録されているゴスペル、もしくはロックンロール的な要素がちぐはぐに感じられてしまう。むしろ、前半にある高域のハスキーな消え入り方の色気と、地声に残る若干の幼さからくる背伸び感を積極的にアピールするべきではないだろうか。

Blood
胡摩さんに教えてもらったアルバム。コクトーツインズの路線を突き詰めて行くと、ここに辿り着くのだろう。ただし、このアルバムには耽美だけではなく、ミクスチャーとしての側面も多々あり、そこが意見を分かつところ。途中、日本人女性の語りが使われているが、これにはドキリとさせられる。私が日本人であることを差し置いても、効果的な使用方法だと思う。

God's Own Medicine
80年代のニューロマンティクスや、ハードロックに親しんだ人間には、こういうアルバムが肌に馴染んでしまうという見本のような音楽。個性有無ではなく、ボーカルのちょっと作った低域も、キラキラしたギターの音色も、ベースの単純さも、スネアの抜けのよさも、あの時代の典型例という気がする。

バッハ:シャコンヌ
ツンとしたロリータ風ジャケットが印象的。演奏については、ジャケットの印象ほど、よそよそしさはなく、多少エコーがききすぎている気はするが、柔和さや、身近さを伴った美しさがある。それにしてもデビューアルバムで完全なソロで、しかもバッハというのは若さゆえの勢いというやつか。

ゴルトベルク変奏曲BWV988 [西山まりえバッハ・エディション1]
バッハでソロが続く。ゴルトベルクといえばグールドということになるのだろうが、あちらがピアノなのに対して、こちらはチェンバロ。同じ鍵盤楽器だが印象はがらりと変わり、妙に典雅。その典雅さと、演奏者の意図かもしれないが、リズムの揺れが目立ち、それが煩わしく感じられもする。ただ、これらは、もう少し空気感のある録音であれば、さほど気にならなくなるかもしれない。

メシアン:トゥーランガリラ交響曲
どうも、私は小澤征爾とはそりが合わないようだ。数枚聴いてみたが、熱狂する感覚も、ここ静かになる瞬間もなく、演奏が流れていくだけに感じられてしまう。これは私の感覚の問題であって、小澤征爾の演奏がよくないということではないと思うのだが。とにかく、私にとっては以前アナログで購入したモーリス・ルルー指揮の同曲の方が遥かに迫ってくるものがある。

フリー
ジャズのコーナーにあったのだけど、これはジャズとカテゴライズされるべきものなのだろうか? 否定的な意味ではなく、ジャズとかマイルスといったことは別枠にくくった上で、エレクトリック・ベースの可能性の広さを味わうべきと思わされるアルバムである。本作とは直接関係ないのだが、これを聴いていると、ミック・カーンは本当に変わったベーシストなんだなと実感する。

C'est Chic
ダイナミックオーディオ5555の東さんに聴かせてもらって購入にいたったアルバム。1曲目のメロディーとリズムラインに打ちのめされ、2曲目は今や誰もが聴いたことがあるだろうあの曲。ということでさっさと購入した。ファンクだし、ソウルなのだろうが、それだけではない尖がった部分が感じられる。もちろん、今となってはノスタルジックな部分もあるが、このスタイリッシュさは通用するものだと思う。

 続きは気が向いたら。

投稿者 黒川鍵司 : 08:04 | コメント (0) | トラックバック

2008年4月26日

5月5日[月・祝]/20:00

 来る5月5日[月・祝]/20:00に、浅からぬ縁のある日比谷カタンさんのコンサートが、これまた浅からぬ(一方的な)縁のあります夜想の展覧会のイベントとして、開催されます。

 詳細はこちら。
http://www.yaso-peyotl.com/archives/2008/04/post_516.html

 私も可能な限り、お邪魔しようと想っております。

投稿者 黒川鍵司 : 21:47 | コメント (0) | トラックバック

2007年9月 2日

愛聴盤(その17)


 いままで購入したビョークのアルバムはどれも録音が良い。音楽的にも良いのだが、どうも気に入らない。「デビュー」はポップさと前衛さの解け合いがぎこちなく、それが良いと言う意見もあると思うが、消化不良の感があり、「ホモジェニック」は強烈なエモーショナルさが刺々しく感じた。なので、このアルバムにも音だけを期待していたような部分があったのだが、まったく裏切られた。

 冒頭、分厚い電子音に導かれ、幾分ぎこちなく始まる歌声が、左右に広がるコーラスと演奏を経て、次第に滑らかに力強くなって行くという構成も巧みで、知らず知らず音楽に引き込まれてしまう。声の説得力も強力で「Pagan Poetry」での「I love him」の繰り返しでは思わず身を乗り出してしまった。アルバムとしての完成度も非常に高く、いわゆる捨て曲といわれるものが存在していない。電子音を毛嫌いしない人には躊躇なくお薦めできるアルバム。

投稿者 黒川鍵司 : 11:49 | コメント (2) | トラックバック

2007年8月13日

CD短評

 アナログも加わっているのに"CD短評"とは、これ如何に。

サラ・ヴォーン・アンド・ザ・カウント・ベイシー・オーケストラ
ゴージャスなボーカルとゴージャスなバンドの競演。徹頭徹尾、ビッグバンドの魅力に満ちているけれど、できれば、ピアノとボーカルのみの曲もあれば緩急が効いたのでは? とも思う。

Rest Proof Clockwork
エレクトロニカ。でも、どことなく郷愁や叙情が伴う。ヒップホップの隠し味もあるが、それがコケティッシュさを増す結果となっているのが好印象。

ライヴ・アット・マウント・フジ
ライブとは思えないシンプルさ。一歩間違えばジャケット同様、チープと受け取られかねない。もちろん、この簡潔さと同居しているスタイリッシュさにはさすがと思わされるのだが、もうちょっと熱さも欲しい。「Ashra」として来日したら、かなり違うのだろうけど。

Ub-X
橋本一子は名前だけは知っていたのだけど、演奏を聴くのは初めて。歯切れの良いピアノと、スキャットとウィスパーの間というような声が醸し出すスピード感はなかなかのもの。そのスピード感が、シンバルの表情のなさによって、単調と感じられてしまう瞬間があるのが残念。

ベートーヴェン:交響曲第9番
私がもっているフルトヴェングラー、バレンボイムのものとは異なり、早春の風ような颯爽さに満ちた9番。こういう演奏は、いわゆるオーディオファイルには受けが悪いだろうけれど、演奏の細やかさは随一だと思う。

Future Days
以前もっていたCDと比べると一皮、いや、二皮くらい剥けた気がする音質。またしてもリマスタリングの力を思い知った。内容はドイツ・エクスペリメンタル・ロックにおいて、ashraの「New Age Of Earth」と並ぶ天上の心地よさ。

cure jazz
UAの声とサックスの音には、共通した掠れのようなものを感じる。その意味で相性は良いと言え、色気と穏やかさが同居している。もうちょっと毒があっても良い気がするが、アルバムタイトルにしっくりくる内容。

Ballett 1
観念的重厚さには、いまいち欠けるが、オーケストラ的な音作りが「X」などを思い出させる。冒頭のエキセントリックなボイスもなかなか効果的。以前のシュルツファンにも納得できるアルバムではないだろうか。

魔物語
アナログで購入。CDでは小さくて、それほど感じないが、このジャケットはかなりエロティック、いや、というよりも卑猥だと思う。彼女の歌声を聴いていても「ケイト・ブッシュは子宮で歌う」という言葉が頭を離れない。

Treasure(紙ジャケット仕様)
アナログで購入。耽美派と称されていたものだが、今の立場からすれば元祖シュー・ゲイザーとなるのだろうか。エリザベス・フレイザーの声の使い分けはひどく適切。無機質なバックに聖歌と卑歌が交錯する。

Welcome to the Pleasuredome
アナログで購入。トレヴァー・ホーンの傀儡バンドだったわけだが、それ故のどぎつさとねじくれ具合が、音楽にも出ていて、とても派手で力強い。我がアナログ環境のデモディスクに決定。

投稿者 黒川鍵司 : 21:37 | コメント (2) | トラックバック

2007年5月13日

CD短評

 今回も言い訳なし。

最後は天使と聴く沈む世界の翅の記憶
惜しい。世界観、音楽性はひどく好みなのだが、ボーカルがいかんせん力量不足。これで、ディヨン・ユンかジュリー・クルーズの半分程度でも上手ければ、全アルバム集めただろうが、この状態ではできの良いアニソンだ。と思って調べたら本当にアニメ関連で使われているらしい。

Yr
神宮前の月光茶房さんで教えてもらった一枚。清涼感のあるギターがメーンだが、途中からの展開が、やけにプログレっぽく、メロトロンまで聴こえてくる。メセニー、もしくは足立兄弟が好きな人には受け入れられる音楽だと思う。

OK Computer
一時期、日本の若いバンドが全部似たような音楽をやっていて、誰の影響なのだろうと思っていたのだけど、これを聴いてRadioheadが、それだったのだと知った次第。楽曲の完成度は高く、アルバムのトータルイメージも確固たるものがあるが、ボーカルが線が細い割りに癖があり、そこが好みを分けると思う。私はあまり好きじゃない。

Juju
ボーカルにせよ、ギターにしろ、ドラムにしろ、The Scream以上に闇を増したSiouxsie & the Banshees。高熱にうなされて見た夢というような曲が並ぶ。ここまでいったら、次からはここから浮上して、明度を増していくしかないだろう。

Gregorio Paniagua: La Folia
「古代ギリシャの音楽」「タランチュール」とあわせてパニアグワの3つのアルバムが比較的入手しやすくなったわけだが、どれも二つの見方ができると思う。オーディオマニアにとっては「超優秀録音盤」、音楽を聴く人にとっては「悪意とメランコリアの饗宴」。どちらとして聴くかは受け手次第。

Scale
ダイナミックオーディオ5555の5F佐藤さんに教えてもらった一枚。軽妙さとロマンティズムが、どこか冷めた視点の下に、エレクトロニックな、もしくはアンプラグドな響きに彩られている。メカニズムと人間の有機性の一体化というとH.R.ギーガーが浮かぶが、それとは対極の軽やかな一体化を提示しているように思える。

X&Y
有名どころなので、なんとなく買うのを倦厭していたのだが、聴いてみて、もっと早く買っておくべきだったと感じた。U2やRadioheadの影響はもちろん感じられるが、それらを上手く消化していて、ブリティッシュポップのアイコンとなりえる音楽となっている。どことなく、ピーター・ガブリエルを髣髴とさせるボーカルも私には好印象。

ベイシー・イズ・バック
私がどうのこうの言う必要はないのだろうけども、録音は最良の部類で、演奏の乗りも流石の一言。ビッグバンドを聴いてみたいと思ったら、最初に購入して欲しいぐらいのアルバム。でも、こういう演奏を聴いてしまうと、オーディオの前に座っているなんてまどろっこしいことはやってられずに、とっとと会場へと走りたくなってしまうかもしれない。

 とりあえず、こんなもんで。

投稿者 黒川鍵司 : 10:37 | コメント (0) | トラックバック

2007年4月 4日

愛聴盤(その16)


  アシッド・チェンバー、アシッド・フォークという表現では生ぬるい。この音楽はアシッド・古楽とでもいうべきか。似ている音楽といえば、サード・イヤー・バンドかアモンデュールの「Psychedelic Underground」だろうが、前者の禅的冷静さはなく、後者の呪術的熱狂もなく、重苦しく、虚ろな視線の演奏が延々と続く。暗い部屋で聴いていると、目の前で何か不定形のものが身悶えを始める。当然、聴き手を選ぶし、聴き手の体調さえも選ぶ。それにしても、この時代のスウェーデンにはなにがあったのだろうか。

使用ヘッドホン:beyerdynamic DT-770PRO

投稿者 黒川鍵司 : 21:42 | コメント (0) | トラックバック

2007年3月30日

CD短評

 言い訳は並べずさっさといく。

スクロヴァチェフスキ指揮/ザールブリュッケン放送交響楽団  ベートーヴェン:交響曲第2番&第3番「英雄」
早春の街を颯爽と闊歩する、そんなイメージの湧く演奏。歯切れ良く、小気味良い。何かにつけて重厚さを求められる交響曲において、こういう演奏は少ない気がする。若々しさ、潔さを感じる好演奏。

ゲルギエフ指揮/キーロフ歌劇場管弦楽団  Verdi: Requiem
鬼気迫るものがあったアバド指揮のものに対して、こちらは、こんな造語が許されるなら爆演。曲が進むに従ってスタミナ不足も感じられる。テノールが幾分軽い気もするが、男性歌手2人にはあまり文句はない。女性2人の声はやや厚化粧か。

アーノンクール指揮/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス/アルノルト・シェーンベルク合唱団 モーツァルト:レクイエム
美しい。官能的な甘美さと言ってもいいかもしれない。「死の誘惑」という言葉が似合うレクイエム。ただ、全体を聴きとおすと、なにか物足りなさ、まとまりのなさも感じる。これは演奏とか、指揮の問題ではなく、この楽曲が未完であるが故だと思う。

Michel Corboz/Sinfonia Varsovia/Ensemble Vocal De Lausannse Faure: Requiem (1893 Version)
前二つのレクイエムに比べるとずっと親身で宗教性が強よい。大聖堂ではなく、田舎の古く、小さく、しかし汚れは微塵も感じられない教会で、神など信じていなくても思わず祈ってしまうときに、こういう音楽が耳に響いてくるのではないかと思う。

鳥の歌~ホワイトハウス・コンサート
モノラル。1961年という収録年を考えても、録音はかなり悪い。しかし、この生々しさ、この情念は一体なんなんだ。クラシック音楽が好きだという人には一聴の価値があると思うが、録音状態の悪さから、ヘッドホンでの聴取は勧めない。

The Millennium Collection: The Best of the Runaways
リードギターは文句なく良いと思う。ボーカルは粗暴さアピールするけれど、あどけなさが見え隠れしてる。ドラムはときたまに走りすぎる。若さ、幼さから生じる荒削りさと焦燥感がどこか切ない。これと似たものを初期のt.A.T.uに感じたっけ。

Nothing Like the Sun
以前もCDを持っていたはずなのだけど、どこかに散逸。今回はデジタルリマスター盤だったのだけど、確かに音が良い。そして、音楽も良い。曲の良さももちろんだが、各演奏者の技術の高さも注目していいだろう。アルバム全体に漂う湿度感、程よいジャズやレゲエ、ボサノバのテイスト。スティングの最高作と言ってもいいと思う。ただし、私個人としては次作の「ソウル・ケージ」の方が心に染み入ってくる。

グレイテストKISS
KISSはヘヴィメタルとされる。でも、楽曲を聴くとポップでキャッチーなので、中学生の頃は違和感を感じて避けていた。今は、ストレートなロックとして素直に楽しめる。あのメークもパフォーマンスもメタルがどうのではなくて、グラムの文脈なのだと思う。

So
いつ見ても凄いタイトルだと思う。これだけシンプルなタイトルをつけたのは勇気と自信の表れなのだろう。そして、大ヒット。それまでの「元ジェネシス」という冠を捨て、いわゆるプログレからも断絶したわけだけど、どんなにテンションの高い曲でも悲しさが感じられる歌声と、何かを示唆されるような歌詞には、一貫した「らしさ」があると思う。

Legend
懐かしい。というと変に思われるかもしれないけれど、偽らざる気持ちだ。この懐かしさの理由は簡単で、僕が中学生の頃に聞いていた「越前屋俵太のオールナイトニッポン」のオープニング曲が「ジャミング」だったから。番組内ではレゲエのみならず、岡林信康をかけたりしていて、エンディング曲は石川セリ「ムーンライトサーファー」。午前3時から5時という過酷な時間にもかかわらず欠かさず聞いていたラジオ番組。その思い出と結びついてしまっているので、冷静な判断は下せない。

In the Zone
聴いた後にブリトニーってどんな声だったのかがさっぱり思い出せなかった。ゲストとして1曲参加してるマドンナの声は耳に残っていたのにおかしいだろと思い、もう一度聴きなおして、彼女がまともにソロで歌ってる部分が全体の半分もないことに気がついた。曲としては楽しめるものが多いのだけど、彼女が素材としてしか存在していない気がする。アイドルというのはそういうものだ、と言われればばそうだとも思える。

Master of Puppets
今聴いても速い。いや、もちろんもっと速いバンドはいるのだけれど、楽曲自体のスピード感が優れている。このアルバムまで存在している暗さ、「なんとなくやばい」という雰囲気が次回作からは抜けていって、透明感みたいなものが生じていく。それと同時に彼らはメジャーになっていくのだけど、このアルバムまでの暗い怪しさは癖になる。

Watermark
これもいつの間にか散逸したCD。このアルバムは癒しという奴とは無縁で、むしろ閉じこめられた情熱とエゴイズムが発酵した結果だろう。それゆえ、このアルバムはどこを切り出しても「彼女」がいる。そのような高純度の世界が一般に受け入れられたのは、彼女の根底にトラッドミュージックがあったことと、音楽の流行がそれに応じたということによるのだと思う。もし、このアルバムの路線がずっと深化していったら、ブリジット・フォンテーヌと同じくらいの特異なアーティストになっていたのではなかろうか。

投稿者 黒川鍵司 : 23:13 | コメント (4) | トラックバック

2007年3月25日

CDが

 昨日はカザルスのCDと、ゲルギエフ指揮のヴェルディの「レクイエム」、そしてテリー・ライリーの「Shri Camel」(「A Rainbow In Curved Air」にさらにトリップ感覚を加えたようなアルバム。なんと500円で売ってた)を買ったのですが、今日、近所に買い物に行こうと外に出たら、郵便受けにアマゾンからの届け物が刺さっておりました。

「はて? ここのところ注文していないはずだけど......。」

 などと訝りつつ、抜き出してみると、まやちーさんからのギフトでした。
 中をあけてみるとインディゴというバンドのCDが。ほほう、洋楽ロックのカバー集なんですね。こういうのはエレクトロポップとでもいうのかしら。晴れた休日に似合いそうなアルバムでした(残念ながら、今日は雨だけど)。
 まやちーさん、ありがとうございました。ゆっくり楽しませていただきます。

投稿者 黒川鍵司 : 16:52 | コメント (4) | トラックバック

2007年3月24日

ふと

 ちょっとしたきっかけで「鳥の歌~ホワイトハウス・コンサート」を買いました。当然モノラル。DSDリマスタリングのマークがあるけれど、「古いモノラル音源を使用しているため、一部ノイズが目立ちますが、すべてオリジナルのマスターからのものです。予めご了承下さい」なんて注意書きが添えられています。

 聴いてみました。

 なんですか、この熱さ、この活力、この情念の塊根の表出は。
 
 きっと個人的な好みのせいなのかもしれませんが、いつもモノラル録音にはこういった生々しさを感じます。最新のステレオ、マルチチャンネル録音はもちろん魅力的なのですが、聴き手の心にガッツリと食い込んでくる何かが失われているような気がしなくもないのですよね。ホテル・カリフォルニアの「1969年以降、スピリッツは置いておりません」という歌詞を思い出しました。

投稿者 黒川鍵司 : 22:26 | コメント (0) | トラックバック

2007年3月 4日

愛聴盤(その15)


 いまさら私が取り上げるまでもない名盤。ナチスに蹂躙されたドイツ、バイロイト音楽祭、そしてフルトヴェングラー本人の開放の歓声、なんて表現も許されそうに思える1枚。オーディオ的に言えば、モノラル録音であるし、当時としては良録音とはいえ現代の録音に比べれば各レンジは狭い。また、演奏でも技術的な部分で粗の見えることもある。それでも、感動をもたらしてくれるのは、その歴史的背景と、この演奏にこめられた歓声の力ということだろう。

使用ヘッドホン:SENNHEISER HD580

投稿者 黒川鍵司 : 09:19 | コメント (7) | トラックバック

2006年12月28日

CD短評つづき

 というわけで続きである。

The Scream
身を守るために無数の刺をまとった陰鬱。この鬱屈は軽重の問題ではなく、場合によってはポップですらある。デビュー当時よりも、ゴスやメンタルな部分の問題が市民権を得た今の方が好評価をうけるアルバムだと思う。

ハートに火をつけて
ジム・モリソンの声はサイケデリックの陶酔というよりも、ダンディズムのそれと感じる。バンドとしての音を支配しているのは、彼の声よりもオルガンで、全体にホコリっぽい乾いた空気が充満している。

ラジオのように
フランスから中東、アフリカを自由に行き来する音楽性と声の生々しさに、フォンテーヌの心のパノラマを見させられたような気になる。これだけの風景は滅多に見られない。今年聴いた中で最良に属するアルバム。

Petrushka
オーディオ評論家が取り上げていたので買ってみたのだが、私としては以前から持っているテミルカノフの録音の方が好きだ。コンセルトヘボウ自体は好きなので、それぞれに取り上げているバージョンが異なることによるのかもしれない。

マタイ受難曲
冒頭から一貫して重い。コープマン指揮のものに比べると特にそれを感じる。録音やテンポ、そして音の終わりの重なり方はコープマンの方が良いが、この重さにも、受難劇というテーマなのだから当然なのだが、大きな価値を見いだせる。

《チベット》チベットの仏教音楽
まごうことなきドローンミュージック。意識がどこかに行きかけた瞬間に、聴こえてくる鳥の声が、手垢のついた表現だとおもうが、エコロジカルな響きを聴かせる。この鳴き声を雑音とする人がいるようだが、その気持ちがわからない。

涅槃交響曲
音も、その背後の指向も危険だと思う。これとやり合えるのは、クセナキスのペルセポリスくらいではないだろうか。すごいとは思うが何度も聴く気にはならない。どう考えても行き過ぎてしまったドローン。

投稿者 黒川鍵司 : 21:47 | コメント (3) | トラックバック

2006年12月22日

最近買ったCD

 最近ずいぶんとCDを買った。とりあえず聴いたものの短評をしておく。

Diamond Life
一度聴いたときは「買って失敗したか?」と思ったが二度目には「なかなかいいな」と思わせてくれた。バックはいかにも80年代的だが、外見通りクールさとが野性味を兼ね備えたボーカルが魅力的。他のアルバムも聴いてみたくなる。

Minstrel in the Gallery
評価者としては失格だと思うがイアン・アンダーソンのボーカルが聴こえてくるだけで「OK」と思えてしまう。でも、「ジェラルドの汚れなき世界」「パッションプレイ」に比べると「もうちょっと」とも感じたりもする。

South of Heaven
「レイン・イン・ブラッド」のほうが尖っているイメージなのだけど、こちらの方が馴染みがある。昔はスレイヤーといえば、際物として聴いていたのだけど、このアルバムは至極まとも。リフも、リズムセクションもかっちりまとまっていて聴きやすい。

Zamia Lehmanni
これについてはどう考えても長くなるので、本サイトで。

The Nightfly
ジャケットが良いと音楽も良いと言ったのは誰だったか。その見本の様に思う。決してくらい音楽ではないのだけど、なんとなく物悲しさがあり、洒落っ気もあって、野暮ったさもある。そういったバランスの上に成り立っているアルバムだと思う。

Metropolis Part 2: Scenes from a Memory
確かに演奏技術は高いし、メロディ、録音もいい。しかし、それらを取り除いてしまうと、残るのは70年代B級プログレ的なギミックと構造だけの様に感じる。それがファンを惹き付ける要素なのだろうとも思うけれど。

Avalon
ロキシーはイーノがいた頃しか聴いたことがなかった。その頃に比べると全く別のバンドといった趣。ブライアン・フェリーのボーカルも「奇妙」から「色気」に変わっている。良い音楽だと思うが、初期の訳のわからなさが否定されているようで悲しい気もしないでもない。

My Song
私が演奏を聴いただけで誰かがわかるピアニストは矢野顕子とキース・ジャレットだったりする。このアルバムでも彼らしいピアノが聴こえる。一般イメージのジャズからするとさわやかすぎる気もするのだけど、この美しさを否定する気にはならない。

TRANSITION
現代版フリップ&イーノ(ドラム入り)。打ち込みものとして楽しむには悪くない。括弧内が大事で、この音楽からドラムをとってしまったら、かなりの確率で眠くなる。その証拠に最後の曲は途中で飽きてしまう。

Are You Sequenced?
タイトルはジミ・ヘンドリックスのアルバムのもじりだろうか? タイムウィンドのような重厚さはないけれど、トランスとして聴くには良いアルバム。曲目は分かれているが70分以上ノンストップなので、酔えるアルバムと言えると思う。

On An Island
今更ギルモア? と言われそうだが、大人の余裕とノスタルジアがブルーに染まる好作品。フロイドというと、どうしてもロジャーのイメージなのだけど、互いのソロを聴いてみると、音楽としてはギルモアだったのかもしれないと思ったりする。

Tristan Und Isolde
長い。その長さに意味があるのは分かっているが、全曲聴き通すと4時間を超えてしまう。モノラルであること、1953年という録音年も別段気にならない。各パートの声も魅力的で、流し聞きになってしまっていても引き込まれる瞬間が存在する。しかし、それでもやはり長い。

投稿者 黒川鍵司 : 22:34 | コメント (4) | トラックバック

2006年10月22日

愛聴盤(その14)


 ダイナミックオーディオ5555さんにはよく伺う。各階でいろいろな音を聴くことができるわけだが、私が最も好きな音は6Fの入り口に近い部屋(East PASSIVEという部屋らしい)の音である。入った瞬間に静けさと落ち着きの中に、自然に音楽が流れていくのが感じられ、落ち着いてしまい長居してしまう。「こんな音が自分の部屋で出せたら良いな」と思いつつ、いつも通りの厚顔さを発揮してソファに座っていると、この階を担当される東さんがいろいろと、アナログディスクも取り混ぜて音楽を聴かせてくれる。なんと、ありがたい空間だろう。
 クラシック、ジャズボーカル、ビッグバンドと来て、東さんが「この部屋でロックは聴いたこと無いでしょう?」と仰る。確かに無い。そこでかけていただいたのが、このフラワー・トラベリン・バンドだった。
 狂おしいほどの情念的な重さが目の前に現れた。ハイトーンの男性ボーカルに、うねるようなギターが絡む。ギターの奏法はシタール的というべきか。これと似たギターの音はポポルヴーの「ガラスの心」でも聴けるが、あの音には、陶酔感はあれど、ここで聴けるような虚無感のようなものまでは感じられない。初期のクリムゾンとサバスを足して土俗味を振りかけたらこんな感じになるのではなかろうかと思わせる音楽だった。
「ボーカルはジョー山中でね、ほらこんなアフロヘアーだったんだよ」
 差し出されたライナーを見つつ唖然とした。これだけの音楽が日本に、それも70年代にあったのかと。その驚愕を胸に、CD店に駆けつけて購入した次第。
 これだけの衝撃を与えてくれる音楽に出会わせてくれた東さんに感謝しつつ、「だから試聴は止められない」と思ったりする。

使用ヘッドホン:ALESSANDRO MUSIC SERIES ONE
(できれば、スピーカーで、多少大きめの音で聴いて欲しい)

投稿者 黒川鍵司 : 08:59 | コメント (7) | トラックバック

2006年10月13日

音楽バトン

3 1 8さんのところからやってきたバトンです。

【01】初めて好きになったアーティストは?
中学生のときのキング・クリムゾンですかね。

【02】初めて買ったCDアルバムは?
ストーンズの来日にあわせて出たベスト盤だった気がします。今手元に無いけど。

【03】今持ってるCDの枚数は?
400〜500枚に収まってると思います。

【04】今1番好きなアーティストは?
「今」っていうのがポイントでしょうか? う〜ん、う〜ん、最近妙にエニグマを聴くので、そう答えておきます。

【05】1番最近買ったCDは?
フラワー・トラヴェリン・バンド「MAKE UP」(生産終了だけど、なんとか店頭在庫を確保)

【06】普段言わないけど実は好きなアーティストは?
クランベリーズかな。

【07】解散して残念だなぁ〜って思うアーティストは?
解散するのはアーティストじゃなくて、バンドだろ? という突っ込みはなしにして、JAPANかな(何年前の話だ)。

【08】初めに思いつく1人のアーティストは?
まにゅえる・ごっちんぐ

【09】初めに思いつく2人のアーティストは?
すぱいろじゃいら(あれは二人なのだろうか?)

【10】初めに思いつく3ピースのアーティストは?
ぽりす

【11】初めに思いつく4人グループのアーティストは?
U.K.

【12】好きなサウンドトラックは?
「Cat People」

【13】最近1番よく聴いてる曲は?
フラワー・トラヴェリン・バンドの「SATORI Pt.2 」

【14】音楽聴くときに使ってるものは?
質問の主旨が見えない......。
スピーカーとプリメインアンプとCDプレイヤー、たまにヘッドホンとCDプレイヤー、もしくはヘッドホンアンプ。
あとiPodとカナル型イヤホン。

【15】好きなタイトルのアルバムは?
David Sylvian「Secrets of the Beehive」

【16】好きなタイトルの曲は?
Popol Vuh「Oh Wie Nah Ist Der Weg Hinab」「Oh Wie Weit Ist Der Weg Hinauf」

【17】 今1番気になるアーティストは?
ストラヴィンスキーをもっと聴いてみたいと思っています。

【18】今まで1番聞いたアルバムは?
Il Balletto Dibronzoの「Ys」は今もそらで歌えると思う。

【19】1番好きな曲は?
一つにしぼれるわけが無いだろと思いつつ、今はMike Oldfieldの「Amarok」にしときます。

【20】バトンを回す音楽好きな3人
どなたでもどうぞ。

投稿者 黒川鍵司 : 20:05 | コメント (12) | トラックバック

2006年7月28日

愛聴盤(その13)


 スピーカーのエージングをするため、iTunesのラジオを1日中流していた。全く流し聴きだったのだが、不意に耳を引く曲があり、アルバム名をメモしてアマゾンで購入に至った。タイトルを見て分かるが、アルバム2枚分が1枚のCDとなっているようだ。ここでは前者NEYNAVAについて取り上げる。

 はっきり言って音質は良くない。中低域にはこもり感があるし、マスターテープに由来すると思われる音の裏写りも確認出来る。しかし、イランの国営放送の弦楽団をバックに、ネイと呼ばれる縦笛が吹かれる、その曲調のシリアスな表情には引き込まれてしまう。ネイにしろ、ストリングスにしろ、こちらの胸を締め付けてくるようなメロディを聴かせてくれる。特にマウロ・パガーニのファーストや、アレアがお好きな方にはアピールする内容があるとおもうので、聴いてみて欲しく思う。

使用ヘッドホン:beyerdynamic DT-990PRO

投稿者 黒川鍵司 : 03:48 | コメント (2) | トラックバック

2006年7月13日

いまだにシドの事を考えている

 ほとんどノンフィクションの文章にまとめもしたのだし、昨日も記事にしたのだから、もうこれ以上書く必要はないはずだと思いつつも、納得していない部分がある事も間違いない。

 有り体に言ってしまえば、シド・バレットの音楽は好きではない。グニャグニャと気持ち悪く思う。フロイドを評価するのも「原子心母」以降で、ロジャーの影が色濃くなるにしたがってだ。フロイドがそこに辿り着けたのはシドのお陰だと言う人は多い。確かにそうかもしれない。シドのリタイアという事がなければ、ロジャーがあそこまで強迫観念的な、カタトニーめいた思想性に突き進んで行く事はなかったろうし、その志向がギルモアのポピュラーさと上手い具合にバランスをとる瞬間がなければ、「狂気」は生まれなかっただろうし。

 しかし、それではシドの音楽はどこへ行った? いまどこにそのかけらが? 私にはそれが見いだせない。私の中で、シドの死をサイケデリアの終焉と片付ける事ができないのは、そのあたりだろうか。

 結局、彼の音楽ではなくて、彼が残した傷痕めいたものだけが、皆に影響を与えたように思える。彼を直接知るものにとっては、その傷は大きくて、それゆえフロイドは化け物になったのだし、いまだにシドに対する愛情と哀れみと無念さをもった人が多いわけだ。そうでない人は、あまりに伝説化された、フロイドからソロ、隠遁に至る過程に、ペシミステックな幻想にとらわれる。 ミック・ロックの撮った写真に涙する私などは、その典型だろう。

 こんな事を書いても、自分の中で何も静まる気がしない。祈りも、言葉も虚しく思えるだけだ。志半ばで、もしくは才能を十全に発揮出来ないまま消えて行ったアーティストなど星の数程いるはずなのに、どういうわけかシドの残した傷痕だけは、恐ろしく深かったということだけはわかった様に思えるけれど。

投稿者 黒川鍵司 : 22:01 | コメント (3) | トラックバック

2006年7月12日

シド・バレット逝去

 以前、自サイトでも記事にしたシド・バレットが亡くなったそうです。詳細は下記をご覧ください。

http://www.bounce.com/news/daily.php/8346

 伊福部先生がお亡くなりになったときのような、ご冥福を祈りたい、安らかにお休みいただきたいという感情がわき上がってきません。なにか、無惨さのような感情だけが去来しています。

投稿者 黒川鍵司 : 14:46 | コメント (0) | トラックバック

2006年3月17日

プログレバトン

 Aerocycletteさんからプログレバトンが回ってきました。一般的にいわれるプログレファンからは、逸脱しつつある気がするので、楽しんでいただけるかどうかはわからないのですが、答えてみます。

Q1.プログレ歴何年ですか?
 暦というか知ってからは15年くらいです。

Q2.プログレに嵌った理由あるいはきっかけがあれば教えてください。
 キング・クリムゾンを紹介した深夜番組(たしかフジテレビ)を見て。

遍歴
 クリムゾン→いわゆる4大プログレバンドとその周辺→ゴング経由カンタベリー&フランス行き→マーキーの紹介記事でアシュラの「ニューエイジ・オブ・アース」を聴き、そこからドイツ方面→同じようにイタリア。でも明るいのが苦手でブロンゾ、ムゼオ、ヤクラ→ツェッペリンやジェスロタルのかっこよさにも気が付く→なんでもよいと思った音楽は聴くようになる。
(でも、どういうわけかビートルズは聴かない)

Q3.「こいつらはもう自分の人生の一部」というバンドを3つまで挙げてください。
 好きな音楽を創る方のお名前を挙げさせてもらいます。
 Manuel Gottsching
 Christian Vander
 伊福部昭

Q4.「これは神盤!!」というアルバムを3つ挙げてください。
 4つにさせてください。
 Il Balletto di Bronzo「YS」
 Pink Floyd「The Dark Side Of The Moon」
 Manuel Gottsching「E2-E4」
 伊福部昭「シンフォニア・タプカーラ」(石井眞木指揮 新交響楽団)

Q5.好きなボーカリスト、ギタリスト、ベーシスト、キーボーディスト、ドラマーがいたら挙げてください。
【Vocal】
Christian Vander
Gianni Leone
Ian Anderson
Daevid Allen
Kevin Ayers
David Sylvian

【Guitar】
Manuel Gottsching
David Gilmour
足立兄弟

【Keyboard】
Manuel Gottsching
Gianni Leone
Florian Fricke

【Drums】
Christian Vander
Pip Pyle
Michael Giles

【Bass】
Jannick Top
Mick Karn

【Violin】
David Cross

 他にもいらした気がしますが思い出せません。見事に男性ばっかりってのがあれですが(笑)。

Q6.王道:シンフォ:ジャズロック:チェンバー前衛:トラッドフォーク:電子:サイケ=100
 う〜ん
 15:10:15:5:15:20:20
 くらいですかね。

Q7.2005年のベストCDを3つまで挙げてください。
 Manuel Gottsching「E2-E4Live」
 セイゲン・オノ「コム・デ・ギャルソン」
 MAGMA「KA」

Q8.あなたにとってプログレとは?
 形骸化して、ナツメロまがいになった「プログレ」には嫌悪を覚えます。先進している音楽であればプログレッシブな音楽として敬意を表します。

Q9.プログレ以外で好きなアルバムを教えて下さい。
 Q4、Q7であげたアルバムが「プログレ」だとは思っていないのですけどね。
 Q4、Q7に挙げていない、もしくは愛聴盤で紹介していないもので、良く聴くものをあげます。
 Enigma「The Screen Behind The Mirror」
 Berlioz「Symphonie fantastique」(サー・コリン・デイヴィス指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団)
 John Coltrane「A Love Supreme」
 Police「Reggatta de Blanc」
 My Bloody Valentine「Loveless」
 Pascal Comelade「Ragazzin' the Blues」
 Ashra「Correlations」

10.このバトンをまわす人
 置いておくのでご自由にどうぞ。

投稿者 黒川鍵司 : 21:07 | コメント (6) | トラックバック

2006年1月25日

ちょっと冒険しつつ

 かおりんさんに中てられて、お正月にコルトレーンの至上の愛を買いました。この先もジャズをと思いましたが、やっぱり敷居が高い。何を買って良いのかわかりゃしない。しかし、そこは天の采配ともうしましょうか、職場にJAZZに非常に詳しい方が、お二人もいらっしゃいました。不躾に「ジャズピアノでお勧めってありますか?」とお尋ねすると、まずはこれはどう? ということで紹介されたのが、キース・ジャレットのザ・ケルン・コンサート

 JAZZというと「夜の音楽」というステレオタイプなイメージしか持っていなかったのですが、これは晴れ渡った朝の爽やかさに似合いそうに思いました。

 同時にグレン・グールドのバッハ:フーガの技法、インヴェンションとシンフォニアも買いました。ゴールドベルク変奏曲を買おうかとも思ったのですが、最近オルガンの音を聞いてないことに気が付いたので、こちらにしました。フーガは幾何学模様のモザイクのように感じられて楽しいですな。

 新しい世界が広がっていくような感覚を久々に味あわせてくれる2枚でした。

投稿者 黒川鍵司 : 09:55 | コメント (13) | トラックバック

2006年1月16日

愛聴盤(その12)


 タイトルのままだから、書くまでもないのだろうが、コム・デ・ギャルソンの川久保玲からの「洋服が綺麗に見えるような音楽を」という依頼により、製作されたセイゲン・オノの作品。元々は2枚組みだったが、リミックス、リマスタリングされハイブリッドSACD1枚として発売されたもの。どうでもいい事ではあるが、私が初めて買ったSACDでもある。

 このアルバムとの出会いはちょっと変わっていて、出会いの場は銀座のアップルストアだった。別にイベントがあったわけではなく、そこにあったiPodに元々の2枚組みの方が入っていたのだ。思わぬ形で試聴し、気に入ったのでアーティスト名とアルバム名を書きとめて、購入した次第。

 ファッションショーのための音楽ということで、傾向は多彩。使われている楽器の数も多く、音域も広い。そして、さすが録音エンジニアとして高い評価を得ている人物だけあって、録音そのものが良い。というわけで、オーディオ試聴時にはこれを持って行くことにしている。「Julia」には、かなり低い音がはいっており下手なヘッドホン、スピーカーだと音割れ、不快な箱鳴りが発生する。「All men are heels」には左右に歩く足音が収録され、定位感や、音の現実感をつかむのに良い。「Something to hold on to」にはインダストリアル的な激しいアタック、「Long voyage」には多少センチメンタルなピアノと子どもの歌声と両極端が存在するので、どんな音楽に向いている再生装置なのかを把握するのにも便利。

 スピーカーでかけてもらうと、お店の方に「これはどこの国のアーティストですか?」と訊かれることがある。「日本人ばなれした音楽性」というやつの証明といえそうだ。

 ここに挙げた写真のとおり、白いジャケットのものと黒いジャケットのものがある。中身は同じものなので、好きな色のほうを選べばよいだろう(AMAZONなどでは恐らく選べない)。もちろん、私は黒を買った。

投稿者 黒川鍵司 : 10:51 | コメント (8) | トラックバック

2005年12月14日

愛聴盤(その11)


 エディ・ジョブソンが得意とする楽器はキーボードとヴァイオリン。腕前はかなりのもので、プライドも高い。その上、ブロンドの痩躯。鼻につくほどのはまりっぷりで、日本のその方面の女性たちには大人気。公式のファンクラブまであったという。

 その男がシンクラビアを駆使して作ったアルバムは、心地よい肌寒さと硬質さを備えたインストゥルメンタル。ニューエイジミュージックに分類されることがあるが、ガラス細工のような美しさはあれど、癒しはないので、それには当てはまらない気がする。シリアスなニュースやドキュメンタリーのBGMに使われることが多いのも、そのあたりが理由だろう。

 発表の年代を考慮せずとも、シンセサイザー音楽のサンプルとして非常に良質な作品だと思うが、現在入手が困難となっている。どこかから再発してくれないものだろうか。

使用ヘッドホン:STAX SRS-2020 Basic System II、SENNHEISER HD25

投稿者 黒川鍵司 : 15:24 | コメント (6) | トラックバック

2005年11月18日

愛聴盤(その10)


 現代美術館のエントランスにある作品が展示された。その作品とはクモの巣のように広げられた内臓に、小型バイナリーコード変換装置を埋め込まれた四肢が掲げられ、その前にそれらの持ち主である14歳のベイビー・グレイスの上半身がトルソとして飾られていたというもの。そして、四肢の先には小型のスピーカーがつなげられ、残酷な行為の記憶が途切れ途切れの言葉で流れていたという。この殺人事件の捜査を始めた芸術犯罪調査会のネイサン・アドラーと、事件の周縁の人々が歌うロックオペラが、このアルバム。

 ウィーン・アクショニズム、ダミアン・ハースト、ロン・アーセイといったアートの暗黒面をちりばめつつ、1999年まで突き進むはずだった、この未完の物語のプロデュースはブライアン・イーノ。暗く暴力的なインダストリアルミュージックが、ギリギリのところでポップさを保っているという具合の曲調で、特定の層には熱狂を生むが、大多数には否定されるだろう。その暗さゆえに、最後に流れる「Strangers When We Meet」のよそよそしい優しさに感動したりもするわけだけど。

使用ヘッドホン:SENNHEISER HD25、ULTRASONE HFI-700 DVD

投稿者 黒川鍵司 : 17:17 | コメント (2) | トラックバック

2005年8月29日

David Cross日本公演

 最初に言うと非常に良かった。初日公演にクリムゾンの再来を求めた人でなければ、両日とも、それなりの満足を得られたと思う。

 さて、ここではクロスのことを書きたいと思うので、主に二日目の公演を扱う。
 前半はソロでの演奏だった。最初にリズムとなるフレーズを弾き、それをループバックさせて、演奏を乗せるという形が主。エレクトリックバイオリンの音色の多さと、ループバック、ディレイの多用で、音数に対する不満はほぼなかった(機材などについてはスタッフとして参加されていたkyoko_fiddlerさんのブログが詳しい)。初日は演奏されなかったクリムゾンの曲「トリオ」「太陽と戦慄パート1」「エグザイルズ」も演奏されたが、当然バンド形態とのそれとは異なり、原曲をアブストラクトしたような印象を受けた。それでもクロスの弾く音を聴けただけで、クリムゾンファンも満足したのではなかろうか。彼の音というのは本当に情感が豊かで美しい。本人が言っていた教会や映画館でオルガンを弾いていたという父の多彩な音楽性と、彼の才能(技術ではない)の賜物なのだろう。

 ソロ演奏での白眉は祖母が亡くなった際の印象をつづったという「レイン・レイン」。悲しさがストレートに突き刺さってくるようで、私は涙してしまった。ライブハウスで涙を流したなどということは初めてで、おそらく、今後もほとんど起こりえないことだと思う。

 後半は大友良英の作品などにも参加し、映画「赤目四十八瀧心中未遂」の音楽なども担当した千野秀一氏とのインプロビゼーション。初日の是巨人との演奏でもそうだったのだが、クロスという人は、他者との演奏となると、普段やソロの時のリラックスした感じとはうってかわり、凄まじい緊張感を作り出す。もちろん、演奏が進むにつれてこなれてはいくのだが、最初の1、2曲は観客の方が胃が痛くなりそうなくらいに空気が張り詰める。クリムゾンの3枚のアルバム、「太陽と戦慄」「スターレス・アンド・バイブルブラック」「レッド」にある張り詰めた緊張感は、クロスの存在あってのものかもしれない。それゆえ、彼がいなくなれば、バンドとしては崩壊せざるをえなかったのだろう。

 このインプロビゼーションはかなり興味深かったが、あと1、2度競演した後の演奏を聞いてみたい。もっとスリリングになるのではないかと期待できる演奏だったのだ。

 さて、感想はここまでにして、打ち上げなどで聞いたエピソードをいくつか。


  • クロスの奥様は日本人で、知り合った当時は彼がクリムゾンの元メンバーだったとは知らなかったそうです。元々クリムゾンは友人のところで聞いた程度で「暗い音楽だなぁ」と思っていたとのこと。

  • 上記にも書いたとおり、クロスの音楽性はオルガン奏者であったお父様の影響を多分に受けているとのこと。非常に多様な音楽を演奏していたので、自分の音楽性は混乱しているなどとイギリス人らしい自嘲をしてらっしゃいました。

  • 普段は大学で音楽理論を教えているそうで、休みの日だけアーティストなんだとか。日曜大工ならぬ、日曜ロッカーといったところでありましょうか。

  • 息子さんのジェームスくんもバイオリンを習っているとのこと。弱冠14歳とのことでしたが、数年後には彼の演奏を耳にすることも出来るかもしれません。娘さんもいらっしゃるそうで、彼女の弾くバイオリンはクロスに似たところがあると奥様が仰っていました。

  • ちなみに二人のお子さんからすると「お父さんにファンなんていたの?!」という感じだそうで。ファンからすると、何てこと言うんだといったところですが、アーティストのお子さんというのはそういうものなのかもしれませんね。

  • 再来日についてですが、恐らくあると思います。クロスは日本の大型の温泉施設と食事がいたく気に入ってるそうですから。

投稿者 黒川鍵司 : 23:13 | コメント (4) | トラックバック

2005年8月20日

David Cross

 David Crossの日本公演があります。といってもわからない人の方が多いでしょうか。キング・クリムゾンの「太陽と戦慄」「スターレス・アンド・バイブルブラック」「RED」に参加したバイオリニストだといえばわかるかもしれませんね。去年も突然来日公演があったりしました。突然すぎていけなかったのですけども、今回は行くこととなりました。というわけで、ここでも公演の紹介をしておきますね。

━━ Live Information ━━━━━━━━━━━POSEIDON ━━━━━━
_/_/_/_/    David Cross日本公演来週開催   _/_/_/_/
   _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_
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8/27(土) David Cross + 是巨人(吉田達也ds, 鬼怒無月g, ナスノミツルb)
8/28(日) David Cross + 千野秀一(pf) duo, David Cross solo

●キング・クリムゾン「太陽と戦慄」期のヴァイオリニストDavid Crossの来日公演が近づいている。昨年からのDavid Crossの活動の活発化は、めざましいものがある。鬼怒無月を本気にさせた2004年夏の突然の東京公演、最新作(そして最高傑作である)Clother Than Skinの発表、2005年春のバンドでの来日公演、さらに新譜2枚の発表、そして、このタイミングでのライブが実現もうすぐ実現する。誰でも知っているように、ライブ・パフォーマンスにほ当人のそのときのコンディションが大きく影響するが、現在、最高のコンディションにあるDavid Crossと日本人最強チームとの夢の共演をぜひ見てほしい。日本側のパートナーは、Ruinsで世界中から評価されている変拍子ドラマー吉田達也、Bondage Fruitやカルメン・マキとの活動が活発化している"熱いテクニシャン"鬼怒無月、Altered StatesやGround Zeroでの変幻自在なベースプレイが身上のナスノミツル、インプロでの瞬発力とインパクトのあるピアノ演奏では定評のある千野秀一、という疑いなく当代一流のプレーヤー達だ。また、28日のソロ公演の一部では、キング・クリムゾンの曲をモチーフにして演奏する。

来日基礎情報 http://www.musicterm.jp/poseidon/davidcross05
来日最新情報 http://poseidonpro.at.webry.info/
David Cross http://www.david-cross.com
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吉祥寺Star Pine's Cafe 0422-23-2251 http://www.mandala.gr.jp/spc.html
open 18:00 start 19:00 各日 前売3000円 当日3500円 各ドリンク別 
チケット: ディスクユニオン新宿プログレ館03-3352-2141、目白ワールドディスク03-3954-5348、musicfield http:/www.musicfield.jp/categ/4、 吉祥寺SPC、ぴあ 0570-02-9999(オペレーター) 0570-02-9966(Pコード204-980)(Pコード204-980)
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ライブ当日にサイン盤を発売予定
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主催: POSEIDON tel.050-3086-5635 http://www.poseidon.jp poseidon@poseidon.jp
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*David Cross
「太陽と戦慄」から1974年の解散までキング・クリムゾンに在籍。その後、David Cross名義で5枚、Radiusとして4枚、その他多数の録音を残している。ロック・ヴァイオリニストの始祖の一人。アグレッシブな面とメロディアスな面を併せ持ち、共演者のエネルギーと共振するエモーショナルなインタープレイは定評がある。2004年に単身来日し、津田治彦(新月)、鬼怒無月、壷井彰久らと演奏した。2005年春にDavid Cross Bandとして、新譜「Closer Than Skin」を自身のNoisy Recordsよりリリースし来日公演を行った。
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*是巨人
1995年6月結成。バンド名通りTHIS HEATとGENTLE GIANTからインスパイアされた複合リズムの発展を試みるが、ライヴ一度のみで第一期は活動休。98年6月「続是巨人」として、鬼怒無月gtr/ナスノミツルbass/吉田達也drumsの最強メンバーで復活を果たす。迷宮のポリリズミック・アンサンブルに疾走するスリリングなインプロは圧巻。2005年2月に元Magma/ZAOのFaton Cahen(pf), Yochk'o Seffer(sax)と共演した。
吉田達也 http://www5e.biglobe.ne.jp/~ruins
鬼怒無月 http://mabo-kido.hp.infoseek.co.jp/
ナスノミツル http://www.japanimprov.com/mnasuno/mnasunoj

是巨人 KOREKYOJIN discography
 KOREKYOJIN 1999 TZADIK TZ-7223
 ARABESQUE 2004 magaibutsu MGC-23
 ISOTOPE 2005 TZADIK TZ7257
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*千野秀一
インプロヴィゼーションを演奏させたら国内唯一と思われる孤高のピアニスト。切れ込みの鋭さは他に類を見ない。バンド活動では、70年代から「ダウンタウンブギウギバンド」「WHA-HA-HA」「チャンゴ5」「A-MUSIK」「Next Point」「Ground-Zero」「ソウルシャリスト・エスケープ」などに参加して録音を残している他、ソロ作品、内橋和久(g)とのデュオ、大友良英ソロなど参加作多数。大駱駝艦(舞踏),江原朋子(ダンス)などにも音楽を提供していた。現在の活動は、インプロライブと、ソロ作の制作が中心。
http://homepage2.nifty.com/g_ust/
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 なお、私は27日(土)にまいります。もしお気づきになったら声をかけてやって下さい。にこやかに対応するかもしれません(え?)。

投稿者 黒川鍵司 : 22:27 | コメント (1) | トラックバック

愛聴盤(その9)


 4人中2人がキーボーディストなどと言うと、きらびやかな、ある意味軟弱な音楽を思い浮かべてしまうだろうか? そんな予想に反する様な男臭さと硬派さがレア・バードにはある。

 このアルバムに収録された20分近い大曲「Flight」では、混声合唱が導入され、ラヴェルのボレロが引用されるが、一部のクラシック的な音楽に感じられるひ弱さに対して、歯向かっていく様な雄々しさがあふれている。

 この硬派さに大きく寄与しているのは、ボーカルのパワフルな声質とオルガンのひずんだ音色だろう。しかし、それだけだったら、この抜群に格好良い渋さは出ないわけで、バンド全体のセンスの良さ、まとまりの良さが、聴き手に気付かせない所で光っているのだと思う。

 最後にまったくの余談だが、このアルバム、キューブリックの映画「時計仕掛けのオレンジ」でチラリと姿を現す。もしご覧になることがあったら、捜してみるのも楽しいかもしれない。

使用ヘッドホン:ALESSANDRO MUSIC SERIES ONE、KOSS A/250

投稿者 黒川鍵司 : 16:48 | コメント (0) | トラックバック

2005年8月 1日

くるんですねぇ

 MAGMAくるんですねぇ。http://smash-jpn.com/magma.htmlどうしようかなぁ。やっぱ真っ黒ででかい鍵爪ペンダント下げて行かなきゃダメかなぁ......。9月は忙しい予定なのだけど......。チケットの状況と相談しますですよ。

投稿者 黒川鍵司 : 18:16 | コメント (2) | トラックバック

2005年6月21日

愛聴盤(その8)


 1988年、ベルリンプラネタリウムでのコンサートのために作られた曲をスタジオで録音しなおしたというアルバム。ライブの特性上、当時のメンバーであったManuel GöttschingとLutz Ulbrichの二人だけで演奏できるように作られている(5曲目だけはそうではないらしい)。そのため、無駄のないシンプルな演奏となっているが、物足りなさ感じない。

 ミニマル、アンビエント、ワールドミュージック、ポップと自由に姿を変えながら風景と心象を描く。サンプリングされたピアノ、女性の掛け声、アザーン(イスラムの礼拝の呼びかけ)を単なる効果音としてではなく、むしろ核として適材適所に配し、具象に還元可能な、抽象の砂漠を作り上げている。

 Manuel Göttsching=E2-E4という図式しかない人に聴いて欲しい。アンビエント、テクノという狭い分野にとどまらない、彼の才能の別の一端を垣間見ることができると思う。

使用ヘッドホン:KOSS A/250、SENNHEISER HD580

投稿者 黒川鍵司 : 11:35 | コメント (0) | トラックバック

2005年6月17日

Musical Baton

 如実のBambiraptorさんからMusical Batonが回ってきました。さっさと答えます。

Q. Total volume of music files on my computer (コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)
A. 約23GB

Q. Song playing right now (今聞いている曲)
A. 今は何もかけてません。

Q. The last CD I bought (最近買ったCD)
A.
・黛 敏郎/涅槃交響曲
・Astor Piazzolla/Piazzolla BOX (10CD)
・セイゲン・オノ/コム・デ・ギャルソン

Q. Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me (よく聞く、または特別な思い入れのある 5 曲)
A.
・Manuel Göttsching/E2-E4
・Il Balletto di Bronzo/YS
・伊福部昭/伊福部昭 米寿記念演奏会
・Mick Karn/Dreams of Reason Produce Monsters
・Pascal Comelade/Raggazin'The Blues

Q. Five people to whom I'm passing the baton (バトンを渡す 5 名)
A. Bambiraptorさんともお話したんですが、この企画、チェーンっぽいので私から敢えてバトンを渡すことはしません。ご希望の方いらっしゃいましたら、コメントなどで申し出てください。

投稿者 黒川鍵司 : 09:35 | コメント (0) | トラックバック

2005年6月16日

愛聴盤(その7)


 約20年ぶりのスタジオ録音アルバム。そして音楽性は70年代半ばに続くもの。そういうと単なるノスタルジア、つまりは「お金のためにあの頃風にやってみました」というようなイメージがつきまとうが、これは明らかに違う。

 録音品質も良いし、ドラムとベースも冴えまくる。そしてコーラスはMAGMA史上でも屈指の出来で、クライマックスの"ハレルヤ"コーラスにリバーブがかかるところでは気が遠くなる。これならば現時点の最高作かもしれない。MAGMAの音楽への入り口としてもお勧めできる。

 歌詞はもちろんコバイア語であるが、MAGMA好きなら5回(Ineditsをよく聴いていた人なら3回)も聴けば一緒に唄いだすことだろう。来日に備えて練習したいMAGMA初心者の方でも、日本版には歌詞カードがついているので安心である。

使用ヘッドホン:AKG K501、beyerdynamic DT-770PRO

投稿者 黒川鍵司 : 12:27 | コメント (0) | トラックバック

2005年6月10日

愛聴盤(その6)


 題名だけではわかりにくいと思うが、映画「ベルリン・天使の詩」のサントラである。チェロが印象的なテーマ曲「Himmel Uber Berlin」。映画を観た人には説明不要だろう"子どもは子どもだったころ・・・・・・"の「Lied Vom Kindsein」。ロック系はニック・ケイブを筆頭に退廃的。多少なりとも現代美術をかじっている人ならローリー・アンダーソンの名前に反応してしまうのではないだろうか。

 寒々としているが、どこかで人とのかかわりを求めているという空気が漂っている。旧ベルリンの地図を眺めたり、橋口 譲二のベルリン物語を読むときに聴くと良いBGMとなった。また、音の傾向にバラエティがあるので電車の中で聴いていても飽きない。サントラには違いないが、アルバム単体としても魅力ある1枚である。

使用ヘッドホン:SENNHEISER HD580、SENNHEISER HD25-1

投稿者 黒川鍵司 : 14:38 | コメント (2) | トラックバック

2005年6月 3日

愛聴盤(その5)


 スパイロジャイラ(同名のフュージョンバンドがいるので注意)による英フォークの至宝の一つとされるアルバムである。いまならばトラッドと表現した方がわかりやすい音楽だろうか。

 しかし、ここにはトラッドの土着性よりも、もう少し何か引っかかるものがある。オカルティックというわけでも、宗教的というわけでもないので、リーダーのマーティン・コッカーハムのドロっとした個性みたいなものが出ているのだろう。ちなみに後に彼はハレ・クリシュナ・ムーブメントに加わったそうだ。

 そのコッカーハムを中和しつつ、引き立てているのがバーバラ・ガスキンの声である。端整というわけではなく、高音が延びまくるわけでもないのだが、それゆえの愛らしさのようなものがある。

 コッカーハムが作り出した暗闇に、ガスキンがぼぅっとした明りを灯したという気がする。優しさとか愛情といった単純なものではなく、それでも心地よい何かに包み込まれたいという苛立ちを抱えたときに最適なアルバム。

使用ヘッドホン:ALESSANDRO MUSIC SERIES ONE

投稿者 黒川鍵司 : 15:43 | コメント (0) | トラックバック

2005年6月 2日

愛聴盤(その4)


 ゆらめくアンビエントな低音の中、遠くからきらめきながら近づいてくるギターを聴くうちに、訳もなく走り出したくなる。後は音に身を任せるだけだ。

 今や私が取り上げるまでもない大物バンドとなったU2だが、彼らの立場を確固たるもにした、このアルバムには若さゆえの勢いと暗い情熱が感じられる。エモーショナルだけど、どこか乾いて物悲しくもあり、うつむきと仰ぎ見が同居している。

 室内でくつろいで聴くのも悪くないが、できれば外で聞いてみてほしい。いつもは無味乾燥に感じられる風景も、意味を持ち始め、甦っていくのを味わえるかもしれないから。

使用ヘッドホン:KOSS Porta Pro

投稿者 黒川鍵司 : 11:04 | コメント (0) | トラックバック

2005年6月 1日

Fantasmagoria メキシコBajaProg2005出演記念ライブ

 昨日、四ッ谷Outbreakで行われたFantasmagoria メキシコBajaProg2005出演記念ライブに伺った。リーダーのヴァイオリニスト藤本さんとは面識があり、素直な感想を書きにくかったりする。今回のライブもご本人からのメールで知ったわけであるし......。

 しかし、あえて書いてみる。

 まず、演奏のレベルは高いと思う。個々のメンバーはトップクラスとはいえないが十分にいい。しかし、バンドとしての噛み合い、もしくは絡み合いがいまいちである。特にヴァイオリンとギターにその傾向が強く、ユニゾンをとってもお互い別々に演奏しているような疎遠さを感じてしまう。せっかく対比となって、音楽の核となりうる楽器なだけに、この疎遠さは目立ってしまっている。

 曲の傾向も一本調子な気がしてしまう。いろいろとやってはいるのだが、緩急のとり方の間が悪く、焦点が定まらず、メリハリを感じられない。たしかに会場そのものが狭く、音が詰まってしまう傾向はあったにせよ、全体の音の見通しの悪さは曲のアレンジそのものの問題だろう。そこに前述の疎遠さが加わるのでメンバーがそれぞれ音を鳴らしているだけに思えて熱さを感じない。なので、見ている方も夢中になれない。

 リーダーである藤本のヴァイオリンについては、高レベルの音大生のような印象を受ける。確かにうまい。技術的にも安定しているが、演奏への集中力がどこかにいってしまうことがあるように思える。特に曲の終りにその傾向が強い。ロックのヴァイオリンならば演奏に熱狂する瞬間があってほしい。また何かしらの毒がほしい。デヴィッド・クロスのようなエモーションか、エスペラントのようなかっちりしたアレンジに乗っかってくるデカダンのようなものがほしい。

 藤本が、このバンドをどのようなものにしたいのかはわからないのだが、上記を考えるともう少しメンバーを減らしてしまってもいいように思う。極論としてはヴァイオリン、キーボードの2名のみ、そこまでできないにしてもギター無しのバンドにしてみればいいのではないかと思う。ギターが抜けた分ぐらいはヴァイオリンで補ってみせるくらいの気負いと必死さがあれば、もっとバンドらしくなるのではないかと思う。

 と、きつい事ばかり書いてきたが、半年くらいまえに見たときに比べれば、まとまりは出てきている。この先、どのように変化していくかを見たい気はする。言うまでもないことだが、もしこのままであるのなら、もう聴きたいとは思わない。

投稿者 黒川鍵司 : 12:10 | コメント (2) | トラックバック

2005年5月28日

愛聴盤(その3)


 とかくマグマの文脈で語られがちなステラ・ヴァンデールのソロ作品。確かに彼女なしではマグマの音楽の魅力は半減するだろう。ここに収められた音楽はマグマの怒涛の如き作品群とは異なり、懐かしくも陰鬱で、メランコリックで美しい童話のような佳作である。マグマとは無関係に、もっと聴かれ、評価されるべき作品だ。

 Amazonでは品切れだが、仏SEVENTH RECORDSからのリリースが入手可能なはずで、筆者もこれをもっている。これに付属する24ページほどのブックレットには全ての歌詞が掲載されており、中程には参加メンバーが子供の頃の肖像写真で紹介されている。

 その紹介で、主役であるステラの写真と、その伴侶であったクリスチャンの写真は最も離れた端と端に位置している。しかし、ブックレットを閉じると、二人がぴたりと重なる。これは偶然ではないと思う。

使用ヘッドホン:AKG K501

投稿者 黒川鍵司 : 08:55 | コメント (2) | トラックバック

2005年5月27日

愛聴盤(その2)

 シンフォニア・タプカーラ第1楽章の0:28、3:19、3:37あたりに譜面をめくるような音が入る。10:30にはテープに起因するようなノイズが聞こえ、第2楽章冒頭0:29あたりではあろうことに携帯電話が鳴る(この携帯の持ち主は、その場で処刑されなかったことを幸運に思うべきだ)。会場の音響バランスも良いとは言いかねる。

 それにもかかわらず、それらを吹き飛ばすタプカーラがここにはある。野卑とさえいえるほどの力強さと、名も知れぬ野草の花のような美しさをたたえた名演奏である。

 なお、このコンサートの指揮者であり、伊福部の弟子である石井眞木氏は、この演奏の翌年、2003年4月亡くなられた。ご冥福をお祈りするとともに、これほどの演奏を残してくれてたことに感謝したい。

使用ヘッドホン:SENNHEISER HD580

投稿者 黒川鍵司 : 10:05 | コメント (4) | トラックバック

2005年5月26日

愛聴盤(その1)


 Mick Karnのソロアルバム2枚目。後期JAPANでも知られた彼のユニークな(としか表現できない)ベースプレイはもちろん聴き所だが、全編を覆うアフリカ的リズムとヨーロッパ的ゴシックが融合された曲想がたまらない。退廃的な重さと暗さの心地よさに絡みとられ、病みつきになってしまう1枚。

 余談だがタイトルはゴヤの版画「理性の眠りは怪物たちを生む」(原題 El Sueño de la Razon Produce Monstruos)からだろう。このアルバムには、あの絵のような恐怖や圧迫感は感じられない。それゆえに「眠り」を「夢」に換えたのだろうか? それ以上の意味があるのだろうか?

使用ヘッドホン:KOSS A/250、beyerdynamic DT-770PRO

投稿者 黒川鍵司 : 13:01 | コメント (2) | トラックバック

2005年2月19日

試してみる

 木曜日から風邪で寝込んでいたのですが、比較的元気になってきました。寝込んでいると変な考えがいろいろと思い浮かぶものです。そのなかで一番簡単にできることを試してみることにしました。

 なにかというと、なぜかうちに転がっている○崎○ゆみさんのベスト盤を、うちで一番まともなマランツのCD5400(CDプレーヤー)+CECのHD51(ヘッドフォンアンプ)+ゼンハイザーのHD580という組み合わせで聴いてみるということなのです。

 ま、元々、僕には日本の音楽に対する偏見があるのでなんともなのですが、やってみると予想以上に大笑いでした。思いつくままに感想を書いてみます。


  • 録音レベルが必要以上に大きいみたいです。普段聴くCDはどれもHD51のボリュームを9時以上にする必要があるのですが、このCDは8時くらいで十分です。っていうかそれ以上にすると頭が痛くなりそうです。
  • どの曲も音の遠近感がまったくありません。どの音も音量は違えど間近でなっています。HD580をしてこれほど広がらせないというのは、ある意味すごいです。
  • 余韻とか、響きとか、空間感覚がまったくありません。
  • シンセは当然ですが、どの楽器も異様に人工的です。全ての演奏をいったんサンプリングしてシンセから出してるんじゃないかって音です。アコースティックな楽器の音も全て艶がなく、死んでいます。当然ですがボーカルも同様です。
  • ちょっと聞いた分には音の数が多いように感じるのですが、中高音〜中音域に音が密集しているだけのようです。音の方向性はシャリですね。
  • オマケみたいなギターソロが結構あるんですが、これは妙に音量が小さいんです。なんなんでしょう。
  • 時系列のベスト盤のようなので後半になると、微妙にマシになっているような気がします。単に耳が慣れただけかもしれませんが。


 いや〜、本当に予想以上です。 これ本当にCDなのか? mp3の128kbpsみたいだぞ? って音です。これじゃ買わないよ。違法だとしても、P2Pで落したのと全然差がないんだから、金払うのばかばかしいって。どうせカラオケの練習用にしか聞かないんだろうし。

 もっと笑いたくなったので、やっぱりなぜか転がっているモ○ニン○娘。さん関連のユニットをまとめたCDを聴いてみることにしました。

 これまた予想外です。こちらのほうが面白味があったのです。素材として弱いし、どうせ色物と開き直ってるのか、スタッフが音の面でいろいろ遊んでるのがわかります。


  • 録音レベルはやはり大きいです。8時以下にしないと耳が痛いです。
  • 歌詞に合わせて声をぐるぐる回したりといった具合に、音の連動があります。単純ですが楽しめます。
  • 音の広がりは広いとはいえませんが、少なくとも全部が間近ということはありません。音の伸びもそれなりにあります。
  • 音域はやっぱり集中しているようです。やっぱりシャリ気味です。
  • 懐かしさを感じさせるような曲のフレーズにわざとそれ風のノイズを乗せて、懐かしさを盛り上げたりしています。
  • これは音に直接は関係しませんが、わかってて古臭いフレーズ、おもに70〜80年代の歌謡曲につかわれそうなフレーズを利用しているのが良くわかります。なぜかニヤリとさせられます。
  • 歌詞も、ふとつぼをついて笑わせてくれる部分があります。
  • ストリングス、ブラス、チェレスタ(もちろん全てサンプリングですが)、男性の声などを音を効果的に利用しています。少なくとも飽きません。
  • 反面ボーカルはほっとかれている感じです。音の素材として使われる場合は別ですが、それ以外では「とりあえず真ん中に置いとけ」みたいな扱いを感じます。


 言うまでもないことですが、どちらかを金を払って買えというのであれば、間違いなく後者を買います。音楽として評価するかどうかは難しいところですが、楽しめるのは間違いないですから。

 ちょっと思い浮かんだのですが、もしかしたら上記、二つのCDに共通した部分、録音レベルのでかさと音域の集中というのはMDやmp3プレーヤーなどへの録音を意識したものなのではないでしょうか? いわゆる圧縮音源は音域が限られたものになりがちです。また、元々の録音レベルが高ければ、ヘッドホン(インナイヤーホン)駆動にかかる電力を減らすことができますから、駆動時間を延ばすことに貢献することになります。そう考えると合理的な音作りだといえそうです。

 でも、仮にそれが真実だとしたら、そんなことのために音楽をこんな姿にしてしまっていることを悲しく思いますし、それを安いとはいえないであろう金額で買わせようとする日本のポピュラー音楽業界に怒りを覚えます。

 そして今、日本のポピュラー音楽ばかりを聴いている人たちには、「CDはそんなものばかりじゃないよ」ということを強調して伝えたく思います。

投稿者 黒川鍵司 : 18:40 | コメント (11) | トラックバック

2005年1月 1日

Sunny 2005!

 今年もジャンニ・レオーネから新年のメールが届きました。下のYSというアルバムをつくったイル・バレット・ディ・ブロンゾのリーダーです。

YS(イプシロン・エッセ)+2
YS(イプシロン・エッセ)+2

 肝心の新年のご挨拶の内容ですが、Sunny 2005!(輝かしい2005年!)とありまして、サングラスをかけたジャンニの写真が添付されておりました。

 また、活動を再開したようなので、再来日して欲しいものです。

投稿者 黒川鍵司 : 20:56 | コメント (2) | トラックバック

2004年10月14日

BGM再作成

 というわけでBGM作り直しました。つべこべ言わずに曲名/アーティスト/アルバム名の順で並べます。


Seagull/Ride/Nowhere
Stratosfear/Tangerine Dream/Stratosfear
Ulaani/Kimmo Pohjonen/Kluster
Clubbed To Death (Kurayamino Mix)/Rob D/The Matrix
In Ainm An Athar Le Bua (In The Name Of The Father May We Gain Victory)/Hector Zazou/Lights In The Dark
Blackcrow Hits Shoe Shine City/Rain Tree Crow/Rain Tree Crow
Metatron/Zao/Shekina
Postscript/David Cross/Memos From Purgatory
Dreams Of Reason/Mick Karn/Dreams Of Reason Produce Monsters
Red Rain/Peter Gabriel/Shaking The Tree
虹/電気グルーヴ/DRAGON


 前回と共通しているものもいくつかありますが、やっと落ち着ける感じです。これくらいの暗さがないとダメなんだな、やっぱり。

投稿者 黒川鍵司 : 21:53 | コメント (0) | トラックバック

2004年9月 8日

2004年5月31日の夜でした。

伊福部昭の芸術(8)特別篇 卒寿を祝うバースデイ・コンサート 完全ライヴ
伊福部昭の芸術(8)特別篇 卒寿を祝うバースデイ・コンサート 完全ライヴ
本名徹次

 その場にいさせていただいたのですから、紹介しないわけにはいかないでしょう。
 楽曲が未定となっていますが、あの日の演奏は確か以下のとおりです。

・フィリピンに贈る祝典序曲
・日本狂詩曲
・SF交響ファンタジー第1番
・交響頌偈 釈迦
・シンフォニア・タプカーラ第3楽章

 「フィリピンに贈る祝典序曲」では並べられた2台のグランドピアノの姿に圧倒され、「日本狂詩曲」では弦楽器の雄弁さを実感し、「SF交響ファンタジー第1番」では「ゴジラ」のあの旋律を身体で味わい、「交響頌偈 釈迦」では涙を流してしまいました。
 最後の「シンフォニア・タプカーラ第3楽章」はアンコール。ちょうど聴きたいと思ったタイミングだったのでうれしく思いました。つい頭を振ってしまうのはメタルだった中学生のころの悪い癖でありました。

投稿者 黒川鍵司 : 10:27 | コメント (0) | トラックバック

2004年8月 7日

BGM

 先ほど、ケヴィン・エアーズの名前を出しましたが、この前の来日の打ち上げの後、酔っぱらった彼の靴ひもを結んであげました。世界広しといえどケヴィンの靴ひも結んだ日本人はそうはおるまいとほくそ笑み。そういえばZAOで来日したフランソワ・カーンとも打ち上げの時嬉しいことが。マグマの話題になったら彼が口伴奏でコバイアの出だしを唄い始めたので、それにあわせて思わず歌詞を唄ってしまったら、お互い目を合わせてニヤリ。嬉しかったのですが、しばらく経って、オリジナルメンバーの前で唄ってしまった......と震えがきました。

 この時間迄サイトリニューアルのためのBGMをいれたCDを作っておりました。何かをするときの音楽と言うのは結構重要なものです。一番最初にサイトらしいサイトを作ったときはゴブリンのサスペリアとかサスペリア2(というかプロフォンド・ロッソ)を聴いていました。影響がもろに出てますね。
belle_alliance.jpg
 前回、つまり現在のサイト作成時には下記の曲目のCDを作って聴いておりました。

Speed of Life/David Bowie
Stratosfear/Tangerine Dream
Inferno (Main Title Theme)/Keith Emerson
Here Comes The Flood/Peter Gabriel
The Big Ship/Brian Eno
Sleepwalking/Goblin
Theme from Psychomania/Sun Dial
Heldon〜Riding on White Horses〜En Passant para La Transylvanie/Patrick Gauthier
Alchemy of the Heart/Tangerine Dream
zawinul/lava/Brian Eno
Here Come The Warm Jets/Brian Eno

 今回ですが、曲目は以下の通りです。収録アルバムについてはリンク先をご覧ください。

1.New Killer Star/David Bowie
2.Echo Waves/Ash Ra Tempel
3.Metatron/Zao
4.Blackwater/Rain Tree Crow
5.Back Track/足立兄弟
6.As Flower Blossoms (I Am Running To You)/Pat Metheny
7.Amdyaz/Hector Zazou
8.Keko - Reaktio - Aroma/Kimmo Pohjonen
9.Dreams Of Reason/Mick Karn
10./電気グルーブ

 今回は全体的にポジティブな雰囲気になりました。置かれている状況を反映しているのかもしれませんね。今回、キーになる曲は"New Killer Star"だと思います。歌詞の「準備ができたとは、前よりよくなったとは決して言えないけれど」ってあたりに気持ちが反映しております。
 他の曲にもそれぞれ気持ちが反映しているのがわかります。機会があれば聴いてみていただきたく思います。

追記ー足立兄弟さんだけアマゾンになかった(泣)。

投稿者 黒川鍵司 : 20:31 | コメント (0) | トラックバック