| どうしても「阿修羅」という字が浮かぶと思いますが違います。Manuel
Göttsching(マニュエル・ゲッチング)を中心としたドイツのロックグループです。
1970年にヘルムート・エンケ(b)、マニュエル(g)、そしてタンジェリン・ドリームから脱退したばかりのクラウス・シュルツ(dr)の3人によって“Ash
Ra Tempel(アシュ・ラ・テンプル)”が結成されました。疾走感に満ちたシュルツのドラムに、弱冠18歳のマニュエルの凶暴なギター、そして、エンケのどんよりとしたベースという恐ろしい演奏でファーストアルバム“Ash
Ra Tempel”をリリースしました。
シュルツは自分独自の音楽を追求するために脱退した後も、ピンクフロイドの影響を大きく感じさせる“Schwingungen”、LSDの教祖と言われるティモシー・リアリーとの共作とされる“Seven
Up”、再びシュルツをゲストとして向かえた“Join Inn”などをリリースしていきます。この“Join Inn”を最後にエンケも脱退してしまいます。ドラッグのオーバードーズによって廃人になったのだとよく言われていますが、アシュラの公式ページによると、彼は今もベルリンに住んでいて、時おりマニュエルをたずね昔話に花を咲かせるとあります。脱退の真相はいまだ不明としておいたほうがよさそうです。
エンケの脱退により、アシュ・ラ・テンプルはマニュエルだけのグループとなってしまいます。この時にリリースされたのが前作“Join
Inn”にも参加しているマニュエルの恋人ROSIを中心に据えた“Starring Rosi ”でした。実質上はマニュエルが中心人物であるはずなのに、ジャケットではわざと目立たないようにしているとしか思えない写り方です。
このままアシュ・ラ・テンプルは消えてしまってもおかしくなかったわけですが、転機といえるアルバムが生まれます。それが“Inventions
For Electric Guitar”。ここで、やっと彼らしい音楽が花開き、次のアルバム“New
Age Of Earth”ではヴァージンレコードと契約し、その際、名称を“Ashra”に変更しました。4枚のアルバムをだした時点で、ヴァージンから離れ、アシュラはしばらくなりを潜めますが、その間に、今では伝説的な作品となり、アンビエントテクノ、トランスミュージックの先駆とされる“E2-E4”をマニュエル個人の名義でリリース。89年にはアシュラ名義で“Walkin'
The Desert”、91年に“Tropical
Heat”。
その後、シュルツのアルバムへのゲスト参加などはありましたが、アシュラとしてのリリースがなくファンをやきもきさせましたが、97年になんと来日。健在ぶりを示しました。2000年には結成30周年を記念し、盟友シュルツと共に“Ash
Ra Temple”としてのコンサートなども行っています。 |